今年の大みそかは「年越しそば」ではなく「年越しつけ麺」 専門家イチ押し「チェーン系つけ麺」おすすめ5選
年末と言えば年越しそば。そばの細く長い麺は「長寿」や「繁栄」を象徴し、特別な意味が込められているという。しかし最近では、この伝統に年越しつけ麺という新たな選択肢が加わっているというのだ。 ■【画像あり】 年越しつけ麺にも焼き石投入! エンタメ性に富むチェーン系つけ麺も登場 年越しつけ麺が生まれた背景について、ラーメンライターとして全国の名店を食べ歩く井手隊長が解説する。 「10数年前から、“年越しラーメン”を打ち出す店が登場しました。年越しの季節になるともっぱら儲かるのはそば店ばかり。そこでなんとか客層の一部を切り崩そうと“年越しラーメン”を打ち出したという流れですね。その影響がつけ麺専門店にも出てきたのでしょう。年末年始の集客を狙い、“年越しつけ麺”を用意する店も増えています」 2023年に行われた『日本ご当地ラーメン総選挙』で1位に輝いたのは山形県の『酒田ラーメン』。 この地で5店舗を経営するラーメンチェーン『花鳥風月』では、冷凍の年越しつけ麺セットをオンライン上で発売している。徐々にだが、着実に年越しつけ麺文化は根付いてきている印象だ。 「スープに付けて食べる分、ラーメンよりもつけ麺の方がそばに近いイメージがあるのかもしれません。食べる側もすすりながら1年を振り返る年越しそばのスタイルに、つけ麺の方が親和性を感じるのでしょう」(前同) 伝統的な食文化である年越しそばと、現代の食文化を融合した年越しつけ麺。そこで、本サイト編集部では広域展開するつけ麺専門チェーン店をピックアップ。おすすめの5店を紹介しよう。
■濃厚魚介豚骨スープと味変を楽しむつけ麺界の名門
(1)つじ田 『つじ田』は東京・神田小川町からスタートし、大阪や福岡など全国で約30店舗の展開を果たした人気チェーン店だ。看板メニューのつけ麺は、濃厚な魚介豚骨スープと国産小麦を使った極太麺が売りになっている。 「濃厚スープを全面に押し出し、00年代中盤から後半にかけてのつけ麺ブームの火付け役となった名店です。従来のシャバシャバしたスープではない、濃厚なスープのつけ麺を流行らせました。なかでも『つじ田』さんはロサンゼルスに出店するなど、世界のつけ麺ブームのきっかけにもなりました」(前出の井手隊長) 海を渡った先にあるアメリカの地でも、つけ麺ファンを増やしている『つじ田』。この店では味変が大きな楽しみとなる。 「スープの味は日本的で、甘さがないのが特徴です。すだちや黒七味で味を変えながら食べるという、今ではつけ麺業界で当たり前となったスタイルを創業時から取り入れています」(前同)