徳川・駿府城の天守台、体験発掘5月10日から受け付け
埋もれていた徳川・駿府城の天守台を掘り出す発掘調査を行っている静岡市。一般向けに現場を公開しガイドツアーを行うなどしているが、6月からは体験発掘ができるようになる。日々、その姿があらわになりつつある駿府城天守台の発掘現場に足を踏み入れ、20分という短時間ながら、自ら土を掘って天守台発掘を体験することができる。
静岡市歴史文化課によると、駿府城天守台の体験発掘は6月~10月までの毎月第2、第4土曜と日曜の午前9時30分~10時30分と午後2時~3時までの1日2回、計40回を予定している。参加は1回につき40人までで参加希望者は事前の予約が必要。先着順で定員になり次第締め切られる。 駿府城の天守台は土中に埋もれているが、静岡市は駿府城公園整備の一環として平成28年度から周囲の土を掘り下げて天守台を土中から蘇らせる発掘調査に着手。南北68メートル、東西60メートルの範囲のうち28年度は西側部分の発掘が行われ、高さ約5.6メートル、南北方向に68メートルにわたり残る石垣があらわになった。29年度は天守台中央部分の発掘が行われる予定で、体験発掘は天守台の上を覆う土の表面から土中下部の天守台に向けて掘ることになりそう。
これまでの調査で現場からは多くの瓦が発見されており、また、貨幣の寛永通宝が4枚発見されたという。昨年9月から11月には、教育の一環として市内小中学校12校の児童・生徒計376人が体験発掘を行った。今年はさらに一般向けに拡大するもので、参加者は駿府城の歴史をまとめたビデオを視聴した後、瓦の刻印を、鉛筆を使って浮き出す乾拓を体験。その後、発掘現場に移動して約20分間、調査員の指導のもと発掘を体験する。 「天守台発掘の現場に触れて感動を味わっていただきたい。そして、駿府城と静岡の歴史に思いをはせて欲しい」と市歴史文化課。参加料として小学生500円、中学生以上は1000円の費用がかかる。小学生の参加には中学生以上の同伴が必要、中学生以上の参加者にはガイドブック『駿府城まるわかり』がその場でもらえる。 参加申し込みは静岡市コールセンター(054-200-4894)で5月10日から受け付ける。問い合わせは静岡市歴史文化課(054-221-1085)まで。