法改正から早一年…電動キックボードの現状とは
法改正から早一年!電動キックボードの現状とは?
電動キックボードの法律が改正され、施行されたのは一年前の2023年7月1日のこと。改正により規制が緩和されて利用しやすくなったことで、電動キックボードの利用者数は着実に数を増やしています。また規制の緩和により手軽に利用しやすくなったことから、利用者だけでなく販売業者も増加しており、都心部ではレンタルサービスの普及も進んでいます。 【画像】電動キックボードの現状を画像で見る(10枚)
しかし利用者が増えたことにより、違反や事故も増加傾向にあります。では電動キックボードの現状として、実際にどのような違反行為や事故が多くなっているのでしょうか。 2024年7月現在の電動キックボードの現状としては、前述のように交通違反が増えました。主な違反行為として挙げられるのは、一方通行の逆走や、歩道の走行などの「通行区分違反」が最も多く、次いで信号無視や一時不停止も非常に多い違反行為となっています。 また、必要な装備が取り付けられていない、違法改造がなされているなどの「整備不良」も多く、自賠責保険に加入せずに利用したり、ナンバープレートの発行申請をおこなわずに乗車したりといったケースも少なくないようです。ちなみにこれらの違反行為の検挙数は、規制緩和がされてからたった半年で4倍にも及びました。 さらに、中には飲酒運転や酒気帯び運転といった危険な運転をおこなう利用者も後を断ちません。これは、電動キックボードはクルマやバイク、自転車と同じ「車両」であるという認識を持っていない利用者が多いことが要因と考えられます。中には、警察官が飲酒運転で書類送検されたというニュースまである始末。
また電動キックボードは1人乗りであると知っているにも関わらず、2人や3人で乗って利用している悪質なケースも話題になりました。そして悪質な利用者が増加したことで、歩行者や通行するクルマやバイクなどへの迷惑にも繋がり、重大な事故へと発展してしまったケースも少なくありません。 このような現状を受け、警察はチラシの設置や講習会を開くなどして、ルールの周知に努めています。また電動キックボードを取り扱う会社やJAFなども、安全運転講習などをおこなうなどして、事故や違反を防ぐことに力を入れています。 こうした講習会を利用する一般のユーザーの意見として、SNS上では「電動キックボードが思ったより乗りやすかった」という内容のほか、「思った以上にスピードが出るし、曲がりにくい」「ふらつきやすく怖かった」といった意見も見られます。 そのため、電動キックボードを利用する際は無理のない範囲で操作し、安全を確認しながら乗車することが重要であるといえるでしょう。また、電動キックボードを利用している中で、危ないと感じた際には利用を中止することが大切です。 そして何より、まずは利用者が電動キックボードのルールをしっかりと把握しておくことが大切だと言えそうです。