「“できません”と断られる。お金は払うのに、なぜ?」現役美容師が解説する「困ってしまうオーダー」4選
4. ブリーチ無しで「暗めの青紫にしたい」は難しい
Instagramで人気のスタイルは、誰もが手軽にできると思われがち。しかし、「こうしたい」といって写真を見せても、美容師さんから「ブリーチしないと、この色はできません」と言われることがあるかと思います。ヘアカラーは特に、髪の状態や諸々の条件によってお断りすることになりやすい施術です。 ここ最近は、「褪色していく色も可愛い」「肌が白く見える」と韓国風の暗めの青紫色が一気に広まっています。しかし、この「青紫」は、髪の毛に発色させるのがとても難しい色です。特に「茶髪」との相性が悪いため、「ブリーチ無し」では再現がなかなかできません。 色彩には「補色」という法則があります。これはある色とある色が混ざると、お互いの特徴を打ち消し合う関係にある色のことを指します。東アジア人の茶髪には「赤、オレンジ、黄色」が多く含まれますが、これらはこの「青紫」を相殺する色に当たります。そのため、ベースが茶髪の場合はこの色にしたくてもキレイに発色させることができません。 ヘアカラーで「青紫」を作る際には、ブリーチされた髪に色を載せるのが定石です。ブリーチ毛の黄色も青紫との相性は悪いのですが、茶髪の「赤、オレンジ」が取り除かれていることもあり、再現性は格段に向上します。 美容師から「できない」と言われると、どうしても美容師側に対して「技量が足りない」「やる気がない」といった印象になりやすいです。しかし、「薬剤」「時間」「髪質」等、「できない」理由は様々です。 現場の美容師はできるだけ期待に応えられるように努力していますので、ご配慮いただければ幸いです。
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