「“できません”と断られる。お金は払うのに、なぜ?」現役美容師が解説する「困ってしまうオーダー」4選
2. お店に来てから「カラーも追加したいんですけど…」
日々の営業では、来店されたお客様から出会い頭に「カラーも追加したいんですけど…」と依頼されることがよくあります。お客様からすると、「ヘアスタイルを相談しながらカラーをするかどうかも決めよう」と考えていらっしゃるのだと察します。 ですが、来店されてからの「追加オーダー」は、予約の構造上、お断りすることが多くなってしまいます。端的に言うと、そのタイミングでは遅いのです。なぜなら、先にネット予約で時間枠が埋まっていることが多いからです。 お客様が日常的に利用するネット予約は、「来店時間」「施術内容」などの選択がお客様に委ねられています。美容室側はお客様の予約の仕方には関われないため、あらかじめ「同時刻に集客できる人数枠」と「各メニューにかかる時間」を決めておくことで、予約を管理しています。 このネット予約は営業時間中も受け付けているため、すでに先約があって枠が埋まっている場合には「追加オーダー」を施術することはできません。いわば、その枠は先着順なのです。 例えば平日など余裕のある日は対応できますが、忙しいことが予想される土日は時間の延長はできないもの、と考える方がよいでしょう。同様に、「連れがいるので、もう1人できますか?」などもお断りする場合が多いですから、来店前からやりたい施術がある場合は予約を取り直しましょう。
3.「短めで」親御さんに反して、明らかに不服そうなお子さん
住宅エリアの美容室では、冬休み中のお子さまをカットすることも日常的なシーンです。この場面でよくあるのが、「短めで」とオーダーする親御さんに反して、「短すぎるヘアスタイルはイヤ」と明らかに不服そうな表情のお子さんというパターン。「髪を切る回数を減らしたいから」といった親御さんの意向をゴリ押しされると、美容師は断れないものの、困り顔になってしまいます。 その子の「なりたいヘアスタイル」が親御さんの意向と食い違うことがままあります。美容師としてはふてくされたり泣きっ面の子どもをカットするのは、自分が手を下すことになり、正直心苦しいです。我々もカッコよく、可愛くしてあげたい一心ですので、お子さんの同意を得た上でご来店いただければ幸いです。