高齢者に障害者 避難時に複数の施設が避難所設営する「熊本式」訓練に参加
KKT熊本県民テレビ
防災士の柳原志保さんとお伝えする「しほママの防災術」。今回は「障害者の避難」について考えます。 熊本地震のときには障害がある人の中にはトイレの問題などで地域の避難所に行けない人がいましたね。こうした個別の支援が必要な高齢者や障害がある人に対応するのが福祉避難所です。
今回、柳原志保さんは福祉避難所を作る訓練に参加してきました。11月に和水町で行われた訓練には、県内の福祉施設や町の職員のほか、介護福祉士や社会福祉士などで構成する県の災害派遣福祉チーム「熊本DWAT」などが参加しました。柳原さんは防災士として加わります。 ■リデルライトホーム・木村准治さん 「今回自治体とこのDWATが一緒になって訓練をするというのはおそらく全国初だと思います」 指揮をとるのは熊本市で福祉施設を運営する木村准治さんです。木村さんは熊本地震のときに福祉避難所を運営しました。しかし自分の施設の人たちのケアをしながら避難所を運営することは人員やベッドが不足するなど困難を伴いました。
この教訓を生かし、4年後の熊本豪雨のときは複数の施設から人員や物資などを少しずつ集めひとつの福祉避難所を作りました。この方法が「熊本式」として広がりをみせています。
■木村准治さん 「その経験を一度再現しないと、このままこの記憶がなくなって しまうというのがありまして、今回の訓練に至っています」
経験を広く共有するため行われた、避難所開設の訓練。長洲地域を震源に震度7の地震が発生した想定で始まりました。まずは一般の避難所が作られ地域の人が集まってきます。この日は知的障害がある山田さん(仮名)も参加しました。 ■受付 「今日の体調はどんなですか?」 ■山田さん(仮名) 「大丈夫」 避難所からDWATへ山田さんの情報を共有します。すると…
■社会福祉法人 青いりんごの会・森光靖 理事 「和水町役場から福祉避難所立ち上げ要請がありました。銀河ステーション単独では福祉避難所の開設運営は厳しい状況です。物品についてはベッドやパーテーション、ポータブルトイレ。職員は少なくとも2名程度の確保と派遣をお願いします」