さらなる技術的チャレンジに向けて「ダカール2025“Mission 1000 ACT 2”」にHySE-X2を投入

　ホンダやトヨタなどは2024年11月12日に新型「HySE-X2」を発表しました。 　 　水素燃料エンジン車となるHySE-X2とは、どのようなモデルなのでしょうか。 【画像】超カッコいい！ トヨタ・ホンダの「本格マシン」がこれです。（9枚）

外装仕上げを待つ「HySE-X2」

　HySEとは技術研究組合水素小型モビリティ・エンジン研究組合（Hydrogen Small mobility & Engine technology）の略称です。 　元々は2輪（カワサキモータース、スズキ、ホンダ、ヤマハ）＋その他（トヨタ、川崎重工業、デンソー）で小型モビリティ向け水素エンジンシステムの研究を行うことを目的に設立。 　主に2輪4社を中心に協力して、水素を燃料とする小型モビリティ向け内燃機関とモビリティ用タンクや燃料供給系構成要素などの基礎研究を行う団体です。 　HySEの取り組みとしては、2024年1月5日から1月19日までサウジアラビアで開催された「ダカール2024」（ダカールラリー）の新カテゴリー“Mission 1000”に水素燃料エンジン車「HySE-X1」で参戦し、最終日まで走り切り、クラス4位となりました。 　そして今回新たに2025年1月3日から1月17日までサウジアラビアで開催される「ダカール2025」において、カーボンニュートラルへ向けた次世代パワートレイン搭載車両のために設けられるカテゴリー“Mission 1000 ACT 2”に「HySE-X2」で参戦します。 　2回目となる今回の参加では、高回転域の出力特性向上や低中回転域での燃費改善。 　さらに水素タンクの増設などの新たな技術課題に挑戦するためにHySE-X1からエンジンおよび車体をさらに進化させた「HySE-X2」を投入するとしています。 　HySE-X2のボディサイズは全長4000mm×全幅2000mm×全高1900mm、車両重量1250kg。 　水素タンク（70MPa）は前回は3本の搭載でしたが、今回は車体レイアウトを改良しを4本搭載することで、水素搭載量7.2kgとしています。 　パワートレインは998cc水冷4ストローク直列4気筒スーパーチャージドエンジンを搭載しています。 　今回の参戦について、HySEダカール2025現地責任者でもあるスズキの甲斐大智氏は次のようにコメントしています。 「2025年のダカールラリーにエンジンおよび車体をさらに進化させたHySE-X2で参加することとなりました。 　2024年の『HySE-X1』で抽出した課題の対策効果を確認すること、エンジンのさらなる限界領域にチャレンジすることで水素小型モビリティ・エンジン技術へ貢献します。 　活動の内容は、HySEのInstagramでも発信しますので、応援のほど、よろしくお願いいたします」