スワロフスキーやサイコバニーの小売担当者に聞いた 実店舗 出店で成功するためのデータ活用
その地区での競合を調べる
プロパティでの共同テナントを調べることは、拡大を目指すブランドにとってもう1つの重要な指標である。スワロフスキー(Swarovski)の元流通・不動産開発担当バイスプレジデントのヨッヘン・シュミット氏は、スワロフスキーは「手頃な価格のラグジュアリー」市場の独占を狙うなかで、その地区でのジュエリー競合他社はどこかを考えると語った。「それは、そのストリートでどのようなタイプの顧客が買い物をしているかを示してくれる」。 シュミット氏は、市場を決定したあと、賃貸契約を確保するためのスワロフスキーの戦略は事業を展開する国によって異なると語る。北米では空きスペースがあり、家主は契約条件について話し合うことに前向きだという。同氏によると、これは、スワロフスキーが成功を収めている大規模なライフスタイルセンターに特に当てはまるという。一方、一部のアジア市場、特に中国では契約の一環としてブランドが最低リース料と収益の一部を支払う場合がある。「成果がないと追い出される。成果を出せば愛される」。 シュミット氏によると、スワロフスキーが必要とされる販売量に達しなかった場合もいくつかあったという。中国のある小売拠点でサマーコレクションの反響が芳しくなく、撤退を決めたケースもあった。また、地元ブランドとの競争もあるという。しかし、中国では最先端のショッピングモールの開発が続いており、参入できるブランドにとっては「最高の」チャンスがあると同氏は語った。 「これは世界中でほぼ同じだ。適切な製品と、その製品への適切なマーケティングキャンペーンがあれば、消費者に対して効果がある」。 [原文:How brands like Swarovski & Fleet Feet are using data to expand their store fleets] Melissa Daniels(翻訳:ぬえよしこ、編集:戸田美子)
編集部