はやぶさ2の状況は? JAXA会見(全文3)地球帰還は来年11月か12月の予定
必ず地球帰還をさせようという思いでいっぱい
これはちょっとオフィシャルなコメントとして用意したものです。ちょっと読まさせていただきますが、14年前の初号機と比べようもないほど元気な「はやぶさ2」をまぶしく感じます。あのときやり残したことを全てやり遂げ、宇宙風化を受けた表層からは過去を掘り出し、地球への第一歩を踏み出しました。14年前を思い起こして、これはあまり話が長くなってもあれなんですけど、2005年の9月の中に小惑星イトカワに到着したあと、その時点でリアクションホイールを1個失っていて、小惑星で2個目を失い、1回目のタッチダウンはちょっと尻もちをつき、2回目のタッチダウンのあとにはちょっと【ソウ*** 00:37:59】いたことがあって、12月8日、だから14年前の今日の時点では通信が途絶していました。それを思うと、今、本当に完全な姿で地球に向けて降下を始めているので、喜ばしい限りです。 また、あのときにやり残したことって書きましたけれど、MINERVAを小惑星表面に落とせなかったこと、プロジェクタイルを打てなかったこと、それはずっと心のどこかには引っ掛かったまま13年間いたわけですが、それがちゃんとやり遂げられたというところはあります。 次ですが、技術者を信じて2回目のタッチダウンを支持してくれたサイエンティストたちのためにも、必ず地球帰還をさせようという思いでいっぱいですと書きました。これは、1回目のタッチダウンのあと、どうしてもこのまま地球に帰ったほうがいいんじゃないのっていう、そういう議論があったわけですね。ただ、クレーターがつくれて、本当に過去の資料が取れるかもしれないということもありましたが、それ以上に、サイエンティストの方々がこれまでの技術者の動きを見ていて、技術者たちに信頼を置けるんだと、だから技術者たちを信じて2回目のタッチダウンに臨みたいんだっていうことをおっしゃってくださって、それはすごくうれしかったです。そういう人たちの、そういうサイエンティストの思いに応えるためにも、また、国民の皆さまの期待とか、自分自身の人生のけじめというものもありますけど、そういったところもあるので必ず成功させたいと思います。 ということで最後、ちょっとクロージングの言葉ですが、「はやぶさ2」を安全、確実に地球に帰還させるため、今後もNECはJAXA殿を全力で支援していきます。これを結びの言葉に終えたいと思います。どうもありがとうございました。JAXAさんに交代します。