【フィギュア】三浦璃来&木原龍一がGPファイナル王手 躍進支える国産280gの精巧ブレード
〝足元〟も盤石だ。フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第4戦NHK杯初日(8日、東京・国立代々木競技場)のペアショートプログラムは〝りくりゅう〟こと三浦璃来(22)、木原龍一組(32=ともに木下グループ)が71・90点をマークし、首位発進となった。 【写真】キス・アンド・クライで得点を確認するりくりゅうペア サイドバイサイドの3回転トーループでミスが出るなど、完璧な演技ではなかったが、約1年7か月ぶりとなる国内の実戦で躍動。そんな2人は山一ハガネ(愛知・名古屋市)が製造するスケート靴のブレード(刃)を使用している。 約10キロの特殊鋼の塊から約280グラムのブレードを削り出す手法を用い、従来の海外製ブレードよりも高い品質と耐久性を誇るのが特徴だ。同社の担当者は「選手の方は変化を嫌うので、変化がないように同じものを提供するようにしている」と明かす。 そんな唯一無二のブレードは2人を支える大切な武器だ。シーズンオフに必ず同社へ足を運ぶという木原は「ワンプッシュでの滑りが今までのブレードとは違うし、品質のばらつきが絶対にない。ブレードを変えた時も土台がゆがむなどのトラブルは一切ないので、すばらしいです」と感謝し、三浦も「滑りやすい」と好印象を口にする。 今季はGPシリーズ第1戦スケートアメリカを制しており、今大会で優勝すればGPファイナル(12月、フランス)進出が決まる。木原は「ファイナルを勝ち取りたい」と意気込む。最高の形で大舞台へと進むことができるか。
中西崇太