警戒心が強いときはどうすればよい? 成猫の保護・お迎えに関するQ&A
さまざまな事情から、成猫を家族として迎え入れる方もいるでしょう。そこで今回は、成猫の保護&お迎えにまつわる疑問を3つ取り上げ、獣医師の小林清佳先生にお答えいただきました。飼い主さんの体験談もご紹介するので、あわせて参考にしてみてくださいね。 【写真】おやつを見て興奮中?目をまん丸にして見上げる猫
(1)外で暮らしていた成猫を迎えたい場合にやるべきことや注意点は?
ケガがあればすぐに、ケガがなくても早めに動物病院へ行ってください。このとき、人慣れしていない猫の場合は、人が大ケガをするおそれがあるので注意が必要です。できれば、洗濯ネットに入れたうえで、猫用のキャリーケースに入れましょう。 動物病院では保護した状況を伝え、ひと通りの全身検査と感染症の検査、ノミの駆除などを受けます。迷い猫や地域猫(※)の可能性もあるので、ご自身で近隣のポスターや届け出の有無を確認し、動物病院でマイクロチップの有無も確認してもらいましょう。なお、実際に迎え入れることになった場合は、トイレやフード、寝床などに加え、広めのケージを用意するのが理想です。 ※地域猫とは、去勢・避妊手術を行ったうえで地域でお世話をしている猫。耳先がV字にカットされている場合は、地域猫の可能性が高いでしょう。
(2)迎えた成猫の警戒心が強い場合はどうすればよい?
猫が警戒するのは、知らない人や慣れない環境に対して恐怖を感じているため。最初は猫を広めのケージ内でのみ生活をさせ、必要なお世話以外はなるべく近づかないようにしてください。そっと見守りつつ、飼い主さんは自分のペースでいつもどおりの生活をしましょう。 猫が怖いことは起こらず、食べ物がもらえることを理解すれば、少しずつ心を開いてくれるはず。焦って距離を縮めようとするのは逆効果なので控え、根気よく待つことが大切です。
(3)先住猫がいる家に成猫の保護猫を迎え入れる際に気を付けることは?
先住猫と新しい猫は生活スペースを分け、最低2週間は対面させないようにしましょう。先住猫が新しい猫と対面したとたん、これまでとは違った一面を見せたり、性格が変わったようになったりすることもあるので、対面は慎重に進め、先住猫のストレスに最大限に配慮することが大切です。 なお、定期的に先住猫のワクチン接種をしていない場合は、早急に接種をさせるようにしてください。新しい猫が猫エイズ感染症検査で陽性だった場合は、迎え入れを再検討する必要があるケースも。 では最後に、成猫を家族に迎えた飼い主さんの体験談をご紹介します。