MFのロドリをベンチマークにSBを育成? シティアカデミーで評価されている第2のリコ・ルイス
ウォーカーの衰えを機に出場機会を掴むのか
トッテナムから加入以降、その圧倒的なスピードを武器にマンチェスター・シティの守備を支えてきたカイル・ウォーカーだが、今季はミスが多く、衰えが指摘されている。そこで若手のリコ・ルイスが出番を得たが、序盤戦に見せた輝きは失われており、ここ最近は評価を下げてしまっている。CBながら右SBもカバーできるマヌエル・アカンジとジョン・ストーンズは2人揃って怪我で離脱しており、今季のシティの右SBはウィークポイントと言っても過言ではないだろう。 そのため、トップチームへの昇格が期待されているアカデミーの右SBに注目が集まっており、『Manchester Evening News』はマンチェスター出身の18歳ラカイル・サミュエルにスポットライトを当てている。 サミュエルはアストン・ヴィラやボルトンでプレイしたジェイロイド・サミュエル氏の息子で、U-15からイングランド代表に選ばれている実力者だ。今季はプレミアリーグ2でCBや右SBとして9試合に出場し、1ゴール1アシストを記録している。 プレイスタイルはウォーカーのように守備で相手を圧倒するものではなく、ルイスのように器用にポジションチェンジできるシティらしいSBだ。実際にルイスをロールモデルとしているようで、同選手を参考にトレーニングしていると、同メディアで語っている。 「ポジショニングに関しては、彼ら(トップチーム)のやり方やシステムを再現する必要がある。彼らとともにトレーニングし、彼らのポジショニングを見ることが、(成長の)助けになっている」 「毎週トップチームの試合を観て、その中で特にルイスのポジショニングを観ている。彼から学ぶことは多い。彼はクリスタル・パレス戦でゴールを決めた。シュートを打つために、適切なポジショニングを取ったんだ」 また、シティはルイスだけでなく、ロドリをSBの選手が取り入れるべきベンチマークに設定しているという。ロドリの後方から前線への攻撃参加は大きなの武器となっており、彼のゴール前への飛び出しやボックス外からのミドルシュートはチームに多くの得点をもたらしてきた。 アカデミーでの取り組みとは裏腹にトップチームでは偽SBのスタイルを得意とする選手は淘汰されてきた。ルイスもゲームをコントロールできている試合であれば、その強みを生かすことはできるが、今季のような場合はウィークポイントばかりが目立ってしまっており、評価を下げている。18歳の若いサミュエルはこの現状を変えることができるのだろうか。
構成/ザ・ワールド編集部