「アニマルリッツ」の再現を 立命大DL塚本直人が関学大戦に闘志/関西学生アメフト
関西学生アメフト1部リーグで5勝1敗の立命大は6日、開幕6連勝ですでに優勝を決めている関学大との最終戦(10日、万博記念競技場)を前に滋賀・草津市内の自校グラウンドで練習を公開した。勝てば、関学大と並び同率優勝。チーム一のパワーを誇り、最終学年の今季、初のスターターの座をつかんだDL塚本直人(4年)は「パワーでゴリ押しして勝ちたい」と相手攻撃陣の粉砕を誓った。 180センチで129キロという巨漢の塚本は異色の経歴の持ち主だ。京都・東山高時代は柔道部に所属しながらレスリングの大会にも出場。2年時には全国高校選抜大会近畿予選の男子フリースタイル125キロ級で2位に食い込んでいる。 だが、中学時代に立命大対関学大のアメフトの試合を生で観戦し、「スタジアムの空気や音、チームワーク」に感動した思いが忘れられず、立命大にスポーツ推薦で進んでアメフトに転向。「1対1の当たりとか、ひたすらおもしろい」とのめり込む一方、初心者には強豪チームのスターターの座は遠かった。 それでも腐ることなく、「自分の強みは体の強さ」と筋トレに励み、ベンチプレス160キロ、スクワット260キロなどチーム一のパワーを手に入れるとともに基礎を磨き、今季からスタメンに名を連ねるようになった。関学戦に向けては「QBサックをしたい」と力を込める。 そんな塚本には在学中にかなえたい夢がある。「相手OLを破壊していた。めちゃくちゃ目立っていた」という中学時代に見て憧れた立命大のDL、その激しさでライバルから恐れられていた『アニマルリッツ』の再現だ。 2015年を最後に8年間遠ざかる甲子園ボウル出場、そして大学王座奪還へ。学生生活残り数試合、〝野獣〟のように激しく、どう猛に闘い抜く。(月僧正弥)