宮城・富谷で都市型ロープウエーの導入を調査へ 泉中央以北の公共交通整備の一環
宮城県富谷市は27日、市が目指す泉中央(仙台市泉区)以北の基幹公共交通システム整備を巡り、都市型ロープウエーの導入の可能性を調査する方針を示した。市役所であった市地域公共交通活性化協議会の会合で、地下鉄やバス高速輸送システム(BRT)とともに導入の可否を検討する考えを明らかにした。 【写真】自走式ロープウエーのイメージ(国土交通省提供) 導入の調査対象となるのは、福島県南相馬市の企業が開発を進める自走式ロープウエー。高架軌道を使った輸送システムで、まだ実用化はされていない。富谷市明石台地区―泉中央間で整備した場合、概算事業費は地下鉄の354億~451億円、BRTの85億~208億円よりも抑えられるという。 市の担当者は「都市型の自走式ロープウエーは近いうちの実用化が期待され、他自治体からも注目されている。基幹公共交通の整備に向け、あらゆる可能性を探りたい」と話す。 市は、基幹公共交通システムの拠点となる「交通結節施設」の明石台地区への整備を検討する考えも示した。バスやタクシーの発着機能、一般駐車場を設け、パークアンドライドを促す。 基幹公共交通システムや交通結節施設の整備は2025~29年度に調査、検討を進め、30年度以降に実現させるとするスケジュールを提示。地域交通の担い手を確保するため、NPO法人などが主体となる「公共ライドシェア」の導入を検討する考えも明らかにした。
河北新報