松山英樹「きょうは振れました」 夕方から練習ラウンド
◇メジャー第2戦◇全米プロゴルフ選手権 事前(14日)◇バルハラGC(ケンタッキー州)◇7609yd(パー71) 【画像】自由の女神と稲見萌寧 試合まであと2日と迫った火曜日の練習日。午前10時からの雷雨予報のため、まだ暗いうちから練習場は選手でごった返していた。10時までにみっちり練習をやっておこう、そんな腹積もりの選手たちが、こぞって練習ラウンドに繰り出す。 会場内いたる所にある大画面モニターには、ラウンド中の選手の位置が表示されるが、そこにいつまで経っても松山英樹の名前は表示されなかった。予報通り10時過ぎに雨が降り出し、雷雲接近でコースはクローズになったが、1時間もしないうちに再開。選手たちも再びコースに飛び出していった。
お昼を回っても松山の姿はない。前週「ウェルズファーゴ選手権」で棄権していたこともあり、「松山の状態は大丈夫なのか」、「初日のスタートティに立てるのか」。そんな心配が関係者の間でささやかれる中、午後3時前に松山はようやく練習場に現れた。 小雨がぱらつく中、いつも通りパッティング練習から始め、グリーン上で球を転がす。まだ背中が痛むのか、時折背中を伸ばしては、痛めた箇所をさするような仕草を見せていた。 続けて打撃練習場に移動し、球打ちを開始。片手打ちから始まり、コントロールショット、そしてフルショットと続く。途中で顔をしかめて痛そうにする仕草をみせ、すかさず須崎トレーナーが首付近にテーピングを貼る。そこからは見違えるようにクラブが振れるようになり、最終的にドライバーまでしっかりと打ちこなしていった。 グローブを外した松山は、そのまま10番ティに直行。これまでの2日間はフルショットはせず、グリーン周りのショートゲームだけの練習ラウンドだったが、この日は10番ティからしっかりとドライバ―を振っていった。 スタート時は小雨も振っていたが、途中から日が差し込むほど天気は回復。晴れ間が出ると同時に松山のスイングにもスピード感が戻ってきた。ラウンド中は痛めた箇所を気にする素振りも少なくなり、16番では左の深いラフから力いっぱいクラブを振るシーンもあった。続く17番ではドライバーを強振してこの日一番の球を打ってバーディ。徐々にではあるがクラブが振れてきていて、「これなら試合もやれるのでは」、そう期待をさせる練習ラウンドだった。