俳優・神尾楓珠さん「闇バイト加担しないで」 浦安で高校生に訴え 千葉県警の非行防止教室にサプライズ登場
首都圏で連続して発生している強盗事件や空き巣事件で、実行役として高校生や10代の少年が逮捕されていることを受け、県警は犯罪の入り口となる闇バイトへの加担を防止する啓発動画を制作し、浦安市の東海大付属浦安高校で5日、3年生約400人を対象に非行防止教室を開き、啓発動画の発表を行った。動画に出演した俳優の神尾楓珠(ふうじゅ)さん(25)がサプライズで生徒たちの前に登場し、犯罪への加担防止を呼びかけた。
闇バイトの実態を伝える非行防止教室は講堂で行い、県警少年課の少年補導専門員が、県内の闇バイトの発生状況や勧誘に使われる手口とアプリを説明。クイズも交えながら、犯罪に巻き込まれないよう身を守る方法を伝えた。 秘匿性の高い通信アプリ「シグナル」や「テレグラム」などが闇バイトの連絡に使われることや、カムフラージュとしてあえて報酬を低く設定している場合があることも説明した。もし関わってしまったら、すぐに#9110や警察署に連絡してほしいと訴えた。
闇バイト防止啓発動画の制作発表では、闇バイトに加わらないよう神尾さんが力強く訴えかける15秒の動画が上映された。上映後、神尾さん本人がサプライズで登場。神尾さんは「皆さんのような若い方が闇バイトで未来を捨ててしまうのが悲しい。この動画を見て自分を律し、闇バイトに加担しないようにしてほしい」と改めて生徒たちに力説した。 参加した生徒の佐野小春さん(18)は「神尾さんが登場すると知らなかったので驚いた。進学するとアルバイトがもっと身近になると思うので、『短時間で高収入』といった怪しい勧誘には気を付けたい」と話した。 動画は11月25日に公開済みで、県警のユーチューブチャンネルで見ることができる。俳優として若者に影響力があることや、市立船橋高校がモデルの映画『20歳(はたち)のソウル』に出演して千葉県にゆかりがあることから神尾さんを起用した。 県内では9月24日に船橋市、11月13日には野田市で、SNSなどで闇バイトに応募した10代の少年が実行役となった事件が発生した。いずれも逮捕されている。