NTT「IOWN戦略」に「気候変動対策」「米中デカップリング」という時代の追い風
NTTドコモの通称ドコモタワー(Photo AC)
20世紀、石炭を燃やす蒸気機関が石油を使う内燃機関に主役の座を譲り、この時代が「石油の世紀」と称されるようになるほど、人類は地政学や経済・産業社会の大きな変化を経験した。そして今、半導体の内部を駆け巡る信号を電気から光に変えることによって、新たなゲームチェンジを試みる動きが本格化している。その先頭に立つのはNTT(日本電信電話)だ。 NTTが未来を賭ける戦略、IOWN(アイオン=Innovative Optical and Wireless Network)は過去4年、海外の有力企業などを対象にしたアライアンス体制作りから超高速通信サービス開始へと、その段階を進めてきた。 そして5月12日。NTTは新たにIWONで、光信号を使う小デバイスや半導体といった関連製品の製造・販売に自ら乗り出すと表明した。電気通信会社という業態の枠組みから飛び出すというのである。
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町田徹