新庄監督、勝負の3年目は"普通"になること!? 補強に積極的な日本ハムが"パ の主役"になる
では、救援陣はどんな構成か。クローザー候補筆頭は昨季25セーブの田中正義だ。 「結果を恐れず思い切って投げられるようになり、技術的にも進化。本人が『ジャイロフォークを磨きたい』と言っていましたが、実際フォークが良くなれば、クローザーの地位をより確立できます」 ただ、蓄積疲労も考慮すると、抑え候補が田中だけでは得策でない、と話を続ける。 「杉浦稔大(としひろ)、石川直也、齋藤友貴哉といった復活を期すメンバーから誰か台頭してもいい。それぞれ球速があり、高いポテンシャルは持っています。田中正が30セーブ、もうひとりが15セーブくらいで分担できるのが理想です」 では、その田中正の前、7、8回の投手運用はどうなりそうか。中心になるのは昨季チーム最多51試合に登板した池田隆英。田中正とは創価高校、創価大学の同級生だ。 「さまざまな変化球に加え、短いイニングを思い切って投げることで、昨季は持ち前の球威が出ていました」 中堅・ベテラン組では、左の宮西尚生、右の玉井大翔。そこに河野竜生や山本拓実、新加入のザバラらが加わってくるカタチだ。また、育成選手からもふたりの名を挙げてくれた。 「3年目の柳川大晟と福島蓮は共に身長190㎝台で150キロ台のスピードボールがある。このふたりは支配下登録の可能性があると思います」 ■打線は「清宮と野村」、守備は「二遊間」が鍵 続いて野手陣を見ていこう。現状、打順も守備位置も不動、といえるのは昨季25本塁打を放ち、侍ジャパンでも活躍した万波中正の「4番ライト」くらい。ほかは激しい競争になりそうだ。 「万波はパワーだけでなく、頭もいい。今オフは弾道測定器のトラックマンを数百万円かけて自費購入。今季は30本以上を期待したいです」 万波と組むクリーンナップ候補は清宮幸太郎と野村佑希。そして、残留したマルティネス、新外国人のレイエスらが争うことになる。 「日本ハムの打線は清宮、野村がもうひと皮むけるかどうかが重要です。彼らには20本は打ってほしいはず」 1番の打順とレフト、センターを争うのは、昨季も序盤戦で1番を務めることが多かった2年前の首位打者である松本剛、二刀流の矢澤宏太、俊足の五十幡亮汰。そこに新加入のスティーブンソンが割って入ることになりそうだ。 「松本剛は足の状態が良ければ、1番で固定したい選手。矢澤はピッチングもいいけど、肩も足もあり、バッティングもいい。五十幡はスプリント型の選手でケガが多いので、1年間フルに戦えるかどうか。となると、外野手では淺間大基が復活できるかどうかも注目です」