新庄監督、勝負の3年目は"普通"になること!? 補強に積極的な日本ハムが"パ の主役"になる
投手ではもうひとり、「台湾の至宝」と呼ばれる18歳、最速157キロ右腕の孫易磊(スンイーレイ)を育成契約で獲得した。 「高卒新人と考えればドラ1でもおかしくない。持っている才能は素晴らしいですが、肘の負担が大きそうな投げ方で体の線もまだ細いので、長い目で見る必要のある選手です」 一方、野手の目玉といわれているのがメジャー通算108発のフランミル・レイエスだ。 「196㎝、120㎏のパワーヒッターで、MLBでも好調時は30本塁打、OPS.800超え。彼が順応できるかどうかでDHの使い方が変わってきそうです」 対照的な俊足巧打のイチロータイプが、アンドリュー・スティーブンソンだ。 「昨季は3Aで44盗塁なので足は相当速い。センターやレフト候補として期待できます。左打ちなので、左腕を攻略できるかが鍵になります」 彼らに加え、アリエル・マルティネスとブライアン・ロドリゲスが残留。助っ人外国人はなんと球団史上最多の8人に。今季の外国人枠は5人で、ベンチ入りは4人まで。誰をどう使うか、新庄采配の腕の見せどころとなりそうだ。 「マルティネスは捕手も一塁もDHもできるので使い勝手がいい。レイエス、スティーブンソンが日本の投手にうまく対応できるかどうかで投手陣の運用が決まりそうです」 ■ローテ5、6番手を競い合う若手投手 新加入組を含め、どんな陣容で戦うことになるのか。投手陣では、上述した山﨑福也とバーヘイゲン、残留交渉に成功した加藤貴之、そして伊藤大海(ひろみ)の4人が先発ローテの柱となりそうだ。 「この4人は全員2桁勝てる能力はあります。加藤貴は左の技巧派最高峰レベルですし、伊藤大は15勝する投手に飛躍してほしいです」 ローテ5、6番手を争うのは左腕の上原健太。そして、20歳の根本悠楓(はるか)、2年目の金村尚真、3年目の北山亘基といった若手組だ。 「上原は防御率2点台が期待できる投手ですが、1年間を通じて安定した投球ができるかどうか。そこで注目したいのが、昨秋の侍ジャパンでも活躍した根本です。オリックスの宮城大弥的な投球で7、8勝は期待したい。 金村は昨季、4月途中に肩の張りで登録抹消されるまで、非常にいい投球内容でした。ケガさえなければ2桁勝利と新人王の可能性も十分あります。北山も昨季は6月までいい投球をしていたので、5、6番手を争う力はあり、ロングリリーフの適性もあります」 北山同様、先発もロングリリーフもできそうな存在として、アンダースローの鈴木健矢をピックアップ。加えて、未知数ながら大化け候補として、ドラ1左腕である細野晴希、2021年のドラ1右腕である達孝太、24歳右腕の田中瑛斗を挙げてくれた。