50歳の米人気女優、乳がんで密かに化学療法を受けていたことを告白… 生えてきた髪の毛の写真とともに「定期的にマンモグラフィを」呼びかけ
米コメディドラマ『The Office』でブレイクした米女優のジェナ・フィッシャー(50歳)は、乳がん月間の一環として、ずっと心に秘めていたことを公にした。それは、昨年12月に乳がんの診断を受け、この10カ月間ずっと治療を受けていたということ。 【写真】抗がん剤の治療を経て… 髪の毛が生え始めて短いヘアスタイルを披露したジェナ・フィッシャー ジェナは、抗がん剤の治療後に髪の毛が生え始めた短いヘアスタイルを「化学療法後のまだらなピクシーカット」と称し、コーヒーカップを片手に幸せそうに微笑む自分の写真をインスタグラムに投稿し、その事実をファンに告げた。 「こんな報告をすることになるなんて思ってもみなかった」としたうえで、一連のスライドショーに詳細を綴ったジェナ。2023年10月の乳がんの定期検診では、ガウン姿でセルフィーを撮り、『The Office』の上司マイケル・スコットの言葉を借りて、女性の胸は「時限爆弾だから、しっかりケアをするように」と冗談交じりで言ったことにも自分で触れた。 ジェナによると、定期的なマンモグラフィでは乳房組織の密度が高いために決定的な結果が得られず、超音波検査を受けることになったそう。その結果「左の乳房に何かが見つかり、生検が行われた。そして、2023年12月1日、私は自分がトリプルポジティブ乳がんのステージ1であることを知った」 米国立がん研究所によると、トリプルポジティブ乳がんは、腫瘍細胞の表面に、エストロゲン受容体、プロゲステロン受容体、通常より数の多いHER2受容体が発現しているタイプのがん。ジェナいわく、このがんは「侵襲性が高い」一方で、「治療に対する反応も非常に良い」 ジェナはステージ1だったので、通常の視触診では腫瘍が発見されなかった。今年1月、ジェナは乳房部分切除術を受けて腫瘍を排除。その後、「再発を防ぐため」12回にわたる化学療法と放射線治療を受けた。「幸い、私のがんは早い段階で見つかって、リンパ節や全身にも転移していなかった」 点滴治療はまだ受けているけれど、現在はがんのない状態で、その状態を維持するための観察と治療を続ける予定。今回の投稿にも「とても元気と言えることができてうれしい」と率直な気持ちを綴った。 ジェナは、元共演者で友人のアンジェラ・キンジーと『The Office』をテーマにしたポッドキャスト『Office Ladies』を配信している。視聴者には、ジェナがこの10ヶ月を普通に過ごしているように見えたかもしれないけれど、それはひとえに、アンジェラおよびジェナが“村”と呼ぶコミュニティからのサポート、そして、化学療法によるヘアロスを隠すためのウィッグと(ジェナの家族が“ウィガッツ”と呼んでいるそう)ウィッグ付き帽子のおかげだった。 これまでごく一部の人にしか話していなかったがんのことを公にした理由は2つ。「1つ目はウィッグを捨てるための心の準備ができたから。2つ目は、毎年マンモグラフィを受けるよう、みなさんにお願いするため」。そもそも、ジェナがマンモグラフィの予約を入れたのは、他の女性たちがそうしているのをインスタグラムで見たからだった。それに「触発された」のはいいけれど、「私は一足遅かった」と語ったジェナ。それでも「検査を受けて本当によかった。これをきっかけに、みなさんも受けてほしい」と女性の背中を押す一方、いま現在、乳がん治療を受けている人々に励ましの言葉も送った。 「(上司の)マイケルは正しかった。女性のみなさん、検査を受けて。そして、万が一乳がんと診断されても、あなたをケアするために控えている村の存在があることを忘れないで」 ※この記事は『Prevention』からの翻訳をもとに、日本版ウィメンズヘルスが編集して掲載しています。