イタリアのトマトと日本のトマトはどこが違う?
日本の一般的なトマトを初めて食べた時に、一番驚いたのは食感だ。生食のトマトは若干硬めなので綺麗に切れるし、甘味が強くて良い食感なので、パニーニにも使いやすい。もう一つの驚きはプチトマトだった。イタリアのミニトマトよりさらに小さくて、これはどうやって食べるんだろう? と思ったよ。もしかしたら、お弁当用? 飾り用? とにかく、ここまで小さくする発想はイタリアにはなかったね。 イタリアでのトマトは料理の主役になって、サラダにするほか、パスタソース、煮込み料理、ピッツァの具材として使うからその味わい方は無限になる。その点、日本に来て意外だったのは、トマトを副菜として使っていることだ。日本ではトマトの食べ方が限定される傾向があるよね。でもトマトジュースなどの飲み物への加工は、イタリアではメジャーではないから非常に驚いた。食文化にお国柄がこんなに現れるなんて! 面白くて興味は尽きないね。 ちなみに、イタリアはトマト料理が多いと言いながら、生トマトを食べるのが苦手なイタリア人は珍しくない。その食感と味には多くの子供が苦戦する。実は僕もそうだった。汁っぽくて酸味も強くて「これは食べ物ではないよ」と言いながら、一方ではピッツァを美味しく食べていた。やっぱり、使い方によって、苦手なものでも大好物になるんだね。
イタリア人のお肌ツルツル、ピカピカはトマトのおかげ⁉
ここからはトマトの面白い話が始まるよ。トマトは野菜? それとも果物? おそらく深く考えたことがない人が多いよね。普通「果物ではないだろう?」と思っちゃうけど、実は、植物学的には果物に分類されるんだ! でも、料理では野菜として扱われることが多いよね。まぁ、果物だろうが野菜だろうが、トマト料理はとにかくうまいから特に問題ないか! トマトがイタリア人にとってどのくらい大切な存在かというと、トマトのシャーベットまで作るほどだ。家庭の冷蔵庫では必ずトマトが入っている。どう食べるか考えなくてとりあえず、買って存在するだけで落ち着く。よく考えたらイタリアにはトマトなしの料理やコースはないかもしれない。 トマトは美容にも効果がある話をする前に、なぜ赤いのかを先に言っておく。トマトの赤い色素はリコピンだ。抗酸化作用が高く、健康に良い成分として注目されている。美肌効果やアンチエイジング効果もあるといわれている。イタリア人と実際に会ったことがある人は気付いたと思うけど、皆、肌が綺麗。ツルツル。ピカピカだ。40代になった僕もいまだに「肌が綺麗だね。ツルツルで羨ましい!」って言われている。化粧水の代わりに、子供の時からトマトをたくさん食べたおかげかも? だから現在もトマトを大切にしながら暮らしている。