どんな人でも不安やネガティブ思考からは一生解放されることはない。その上でどう生きるか? 佐久間宣行が教える〈ブレないメンタルの作り方〉
佐久間宣行『ごきげんになる技術』
どんなにキャリアを積んでも、仕事で成功しても不安や悩みからは解放されることは一生ない。だとしたら、それを踏まえてどう生きていけばいいのか。 【書籍】佐久間宣行『ごきげんになる技術 キャリアも人間関係も好転する、ブレないメンタルの整え方』 テレビプロデューサー佐久間宣行さんの新刊『ごきげんになる技術 キャリアも人間関係も好転する、ブレないメンタルの整え方』から「序章 ごきげんの正体」の一部を抜粋・再構成してお届けする。
ごきげんとは、ブレないメンタルのこと
「ごきげんに生きよう」 いつの頃からか、これが僕の人生のテーマとなりました。 「ごきげん」というと、いつもニコニコしていて感じがいいとか、気持ちが弾んでいる状態、といったイメージがまず思い浮かぶかもしれません。けれど、僕の中ではちょっと違います。 ごきげんとは「メンタルが安定していて、ブレない軸がある」という状態のこと。その人が持っている生まれつきの素質や性格とは関係がないし、ましてやポジティブ思考によってもたらされるものでもない。コントロールできるものだと考えるようになりました。 こう書くと、人としての器ができていたり、何事にも動じない強いメンタルを兼ね備えているかのように思われるかもしれませんが、当然ながら全くそんなことはありません。 本来、僕はネガティブな人間です。物事を悲観しがちだし、自分を低く見積もるあまりマイナス思考に陥ることも多い。それゆえに、時間をかけて悩みながら自分と向き合い、いろいろな失敗から自分を深く知り、上手な付き合い方を探してきました。 ごきげんでいることは、たとえるならば体調を整えることと同じようなもの。風邪をひきそうな予感がしたら、加湿器をつけたり、うがいをして喉のケアをする。こういったことと同じ感覚です。 自分の中にあるネガティブな感情や思考に気がついたら、蓋をするのではなく、心の声に耳を傾け、闇落ちする前にちゃんとケアをする。内省と正しい対応を繰り返すことで、感情に振り回されないメンタルを手に入れられるんだと思います。 「佐久間はずっと態度が変わらないよなぁ」 学生時代の友人と話しているとよく言われます。 「怒鳴ったりすることはもちろん、不機嫌なところも、怒ったところもあまり見たことがない」 仕事仲間からこんな風に言ってもらえることも、少しずつ増えました。 今、周りからこう受け止めてもらえているとしたら、ネガティブな僕なりにストレスの上手な逃し方や、人間関係のハレーションを回避する方法、感情との向き合いを身につけてきた賜物だと思っています。 実際にごきげんであることで、生きやすくなるし、多くのメリットをもたらします。 周りを見回しても、少なくともごきげんに見える人は他人に嫌な印象を与えないから人間関係がスムーズだし、部下や上司からの信頼を勝ち取っている人も多い。 最近、トップクラスにごきげんな人とは「この人のために頑張りたい」という気持ちになる人なんじゃないか、と思うんです。 そんなレベルまで人間性を磨くことができたら、もっとワクワクするような仕事もできそうじゃないですか。だから僕も「トップ・オブ・ごきげん」の座を目指して引き続き日々邁進中なのです。
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