【POG】2歳女王はアルマヴェローチェ「来春までにもう一段階良くなる」(栗東発)
競馬新聞「馬サブロー」が誇るPOGマスター、塩手智彦(栗東)と木村拓人(美浦)がお送りするPOG情報。東西のトレセンでつかんだ情報をお伝えします。 【馬体診断】2歳マイル王決定戦!朝日杯FS有力馬の評価をチェック 8日の2歳女王決定戦・阪神JFはアルマヴェローチェ(牝、上村)が中団追走から直線で外めへ持ち出すと、メンバー最速の上がり3F34秒3の末脚で一気に突き抜けた。デビュー2戦が札幌芝1800mで①②着。初めての1600m&洋芝以外のコースだったこともあり5番人気の評価だったが、前走の札幌2歳Sで見せた自慢の末脚をさく裂させた。師は「京都コースは心配していませんでしたが、1600mをこなせるかどうかと。これまでのレースぶりを見ると、2000mよりも長い距離が良さそうな印象でしたので。それでも桜花賞を目指すためには避けて通れない舞台でしたからね」と参戦の理由を説明。レースを振り返って「この短期間で芯がしっかりして馬はさらに良くなっていましたし、いい内容で勝ってくれました。札幌2歳Sの末脚がフロックではなかったことを証明できました」と喜んだ。来年は桜花賞(4月13日・阪神、芝1600m)が目標。直行か1戦挟むかは未定。「来春までにもう一段階良くなると思いますし、成長が楽しみです」とクラシック制覇を意識した。 松下厩舎は2頭出しでビップデイジー(牝)が2着。ショウナンザナドゥ(牝)が4着と奮闘した。前者について、師は「鞍上が上手に乗ってくれたと思います。惜しかったですが、決め手は上位のものがありますし、それをうまく生かしてくれました」と振り返り、後者については「位置を取りに行って、最後までよく踏ん張ってくれていました。強いレース内容だったと思います」と評価した。2頭ともにレース後は放牧へ。次走は未定。 7日の京都未勝利戦(ダート1200m)で単勝337・7倍のピーチマカロン(牝、大根田)がV。ここまでの配当での勝利はなかなか目にすることはなく、大根田師もかなり驚いた様子だった。「初戦の時もケイコは動いていたし、走らない馬ではないと思っていた。ただ、タイムオーバー明けだからね。同日の牝馬限定・ダート1400mも考えていたが、オーナーと話し合った結果、1200mへの出走を決めた。流れが向いたこともあるが、勝ち切ってくれたことにびっくり。うまくいったね」と目を丸くして喜んだ。連闘で臨む日曜中京9R・寒椿賞(ダート1400m)へ向けて、「番組の関係もあって連闘での出走になるが、馬体の様子を確認して問題はなかった。昇級戦で初めての左回りと課題はあるが、うまく脚をためて前走のような形で運べれば」と見通しを語った。(馬サブロー栗東支局・塩手)