ドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天が2025年年頭所感を発表 「ネットワーク品質」「AI」に注力へ
AI社会を支えるネットワークや基盤構築の重要性増 ソフトバンクが果たすべき役割も増す
ソフトバンクは、2024年を「日本国内で能登半島地震や豪雨などの自然災害が相次ぎ、通信インフラの安定運用の重要性を再認識する年」と振り返ると同時に、生成AIを中心としたAI技術の発展が進み、本格的なAI社会の到来が実感できたとしている。 コンシューマー部門では、スマートフォン契約数の増加やブランド移行により、通信料の平均単価が改善し、モバイル売上が増加。エンタープライズ部門では、クラウド、IoT、セキュリティ領域が好調で、ソリューション売上が2桁成長を維持した。 ソフトバンクは、4600億パラメーターの国産大規模言語モデル(LLM)の研究開発用の公開や、AI-RAN統合ソリューション「AITRAS(アイトラス)」の発表など、次世代社会インフラの実現に取り組んでいる。2025年は、AI技術の飛躍的な進化が予想され、AI社会を支える通信ネットワークや基盤構築の重要性が高まることから、ソフトバンクが果たすべき役割はますます重要になると考えている。
独自経済圏を一層強める楽天グループ、「AIの民主化」を実現へ
楽天グループは独自経済圏を一層強める。インターネットサービス事業では国内EC流通総額が年間6兆円規模に達し、フィンテック事業では楽天カードの取扱高が四半期初の6兆円を突破。楽天銀行の口座数は1619万を超え、楽天証券の口座数も1165万に達している。 通信費の削減に貢献する楽天モバイルは2024年、プラチナバンド(700MHz帯)での商用サービスを提供し、全契約回線数が830万回線を突破した。このモバイル事業の成長により、楽天エコシステム全体が拡大し、年間グローバル流通総額は44兆円規模、グローバルメンバーシップは約19億人に達した。第3四半期において5年ぶりとなる営業利益四半期黒字化を達成した。 そんな楽天グループが目標に掲げているのが「AIの民主化」だ。楽天独自の技術基盤・AIソリューション「Rakuten AI」で、あらゆる業務の効率化や、顧客体験の向上を推進しており、パートナー企業の活動にもAIを役立てたい考えを示している。
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