意外と知らない【ヒアルロン酸】の真実を専門家が解説!
ヒアルロン酸=保湿成分のイメージが強いけど、実は肌の中でフォルムに関わっていたり、表皮では血管のような役割も担っていたりと超がつく重要成分。その実態や増やし方について、2人の専門家に取材! 友利新先生 内科・皮膚科医 吉田浩之研究員 カネボウ化粧品 ヒアルロン酸博士
【真実1】実は“表皮”にも“真皮”にも存在する稀少な成分
友利先生 ヒアルロン酸って、美容好きなら誰もが知っているような成分で、とても身近ですよね。一般的には、化粧品の保湿成分というイメージが強いけど、実は肌をはじめ、目や関節など体のいろんな臓器や器官に存在して、さまざまな働きをしていますよね。 吉田研究員 はい、おっしゃる通りです。肌の中においては表皮と真皮、それぞれに存在していて、表皮においては、細胞と細胞の間を埋めるように存在。ハリや潤いをキープするほか、表皮は血管が通っていないため、血管の代わりに栄養分の通り道となり、健やかさの維持に役立っています。対して真皮では、コラーゲンのネットワークに囲まれて存在し、水をたっぷりと抱え込むことで内側から膨らもうとする圧力によって、弾むようなハリや弾力を与えています。 友利先生 考えてみると、表皮にも真皮にも存在する成分って珍しいですよね。 吉田研究員 確かにそうですね。表皮と真皮、それぞれがヒアルロン酸を生み出すために異なる仕組みを持っているのもユニーク。そして代謝されて、新しいものに置き換わるスピードが速い! コラーゲンはつくられたものが新しいものに半分置き換わるのに十数年とも言われていますが、ヒアルロン酸は、たったの1日から数日。常に今肌にあるヒアルロン酸を積極的に分解し、新しいものをつくり出すダイナミックなサイクルをしています。 友利先生 ヒアルロン酸をケアすると、効果をスピーディに感じるということも期待できます。表皮のヒアルロン酸をケアすれば表皮のターンオーバーが高まり、肌荒れや乾燥を防げてハリにつながりますし、真皮のヒアルロン酸をケアすれば、肌のフォルムが整うことにつながる。つまり、世代を問わず、結果を感じやすいといえますね。