意外と知らない【ヒアルロン酸】の真実を専門家が解説!
【真実2】“ヒアルロン酸注入”と“ヒアルロン酸配合コスメ”の役割はまるで違う!
友利先生 ヒアルロン酸といえば注入が有名ですが、これは顔の削げているところにヒアルロン酸を注射で直接送り込んでフォルムをデザインするというもの。ヒアルロン酸に形を保つようなものを混ぜている架橋タイプなので、代謝されるまで3ヵ月~半年ほど持つのが特徴です。 吉田研究員 対してヒアルロン酸を配合したコスメは、肌表面にとどまって潤いの蒸散を防ぐ膜をつくったり、肌の中での保湿がメインですね。 友利先生 はい、同じようにヒアルロン酸そのものを入れるにしても別モノといえます。実は膝の関節の動きをよくするためにトロトロとして柔らかい非架橋のヒアルロン酸を注入するという治療があるのですが、これをすると高齢の方でも膝の肌の質感だけツルッツルになるんです。 吉田研究員 それは面白い! 膝の肌の質感が変わるのは知りませんでした。 友利先生 その膝の治療とまったく同じではないですが、フォルムをつくるヒアルロン酸注入とは異なり、ECM製剤と呼ばれる非架橋のヒアルロン酸を注射で真皮に直接入れ込むことで真皮の線維芽細胞を刺激し、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などを生み出す働きを活性化するという施術があります。数時間で吸収された後、数ヵ月から1年単位で効果を発揮し、ハリや毛穴の目立ちなどを改善。「肌育」とも呼ばれる、今話題の施術なんです。ただし、費用面や痛みを伴うことで続かないという声も多く、肌の中のヒアルロン酸自体を増やすならスキンケアでアプローチできるものを選ぶのも、ひとつの手だと思います。 撮影/榊原裕一 ヘアメイク/金澤美保(MAKEUPBOX) スタイリング/槇佳菜絵 取材・文/楢﨑裕美 Edited by 松本 薫
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