苦手の隅田を攻略 直球狙い、功を奏す―プロ野球・日本ハム
日本ハム打線には苦手とする投手がいる。 西武の左腕、隅田だ。昨季以降、プロ初完封を含む4勝を献上。しかし、この日は序盤から畳み掛け、三回までに6点を奪った。 八木打撃コーチが出した指示は、序盤は直球を狙うこと。スコアラーの分析では、昨季は隅田のボールになる変化球に手を出して打ちあぐねた。特に試合の序盤は、武器とするチェンジアップなどがほとんどボール球だったという。 作戦は思い通りにいった。一回、先頭のスティーブンソンが直球を左前へはじき返して出塁。松本剛も安打で続き、その後2死二、三塁で万波が打席に立った。4球目の150キロを完璧に捉えると、打球は右翼フェンスを越えて先制の3ランに。「外の真っすぐをうまくつかまえられた」。三回に郡司が放った2ランも、直球を仕留めたものだった。 天敵を四回途中でマウンドから降ろした後も打線の勢いは止まらず、今季最多の19安打12得点。連勝も最多に並ぶ5に伸ばした。新庄監督は「選手が全てやってくれた。もう覚えていない」と笑顔。記憶も曖昧になるほどの快勝だった。