「兵庫県知事」嫌悪表情に表れた自己正当化の心理 反省の言葉を述べながらも追及には納得していない
■嫌悪微表情と反省という言葉の矛盾 次に、関係職員に対し、チャットで夜間、休日に指示をするという疑惑についてです。知事は「重要政策含め、共有してほしいという思いが強かった」と見解を述べます。 しかし、質問者に資料をもとに、「重要性や緊急性がないと考えられる問題でも対応を求めているのではないか」と指摘されたところ、知事は、鼻にしわを寄せる嫌悪の微表情を見せ、「やりすぎた面はあったのではないかと思っています。反省しています」と述べます。
嫌悪微表情は抑制された感情の漏洩であり、反省という言葉と一致する形で生じていません。矛盾の指摘に嫌悪したものと考えられ、反省の度合いに疑問符が付きます。 同様の心理が、百条委員会終盤でも垣間見られます。質問者が、「今までの答弁聞いて、さまざまな発言がありましたけれども、大声での叱責、物を投げる、いろいろな理由があって斎藤知事は『私の認識としては』とおっしゃいます。大筋で事実であったとしても、パワハラと認めない。
ところが、『パワハラを知っている』『パワハラを聞いた』とアンケートで答えた職員は、38.3%、1750人から寄せられているということです」と指摘すると、知事は嫌悪の微表情を見せます。「真摯に受け止め、反省して、行動の襟を正していこうと思います」という旨を述べますが、実際に反省の表情は見えません。 自身の行為と部下への指導の矛盾をつかれる場面で、知事は、幸福の微表情を見せます。「送迎の際に、ご自身が遅れてくることはありますか」という質問に、「はい、あの、そういうこともあります」と知事は感情を抑制した表情で答えます。
すかさず質問者は、「ご自身が遅刻して来る。でも部下には主張する。これなかなか成立しないんじゃないかと思うんです。この点についてどうお考えですか」と尋ねます。 このとき知事は、なぜか幸福の微表情を見せ、即座に口角を引き下げ、真顔になろうとします。 「あの、いつもいつも遅れるわけではなく、遅れることもある」とやや口角が引き上がるのを押さえながら、「ご指摘はごもっともだと思います」と答えます。 ■幸福の微表情を見せた知事の心理とは?