SNSで検索した言葉では刺さる感想にならない…三宅香帆が推す、必中の言語化準備法とは
すぐに言葉がでない人はメモを残す
言語化がうまくいかないときは、とにかく細分化して具体的に考える。悪かったところを言いたいときには、自分に引きつけて考える。 しゃべる段階での言語化とメモする段階での言語化に、そこまで違いはありません。 自分でメモした言語が自分のなかに溜まっていけば、誰かと話しているときも、自然と言葉がでてくるはずです。日ごろからメモなり日記なりSNSなりに自分の感想を残しておくと、人と話しているときも言葉がでてきやすくなります。 人と話しているときに言葉がうまくでてこない! と悩んでいる人は、ぜひ自分だけの時間をつくってメモを残して、孤独に自分の言葉をつくることを試してみてください。 他人と話していると、どうしても他人の言葉に引っ張られてしまうんですよね。それがむしろ会話の面白さでもある──自分の言葉と他人の言葉が重なって、自分だけだと考えもしない着地点が見つかるところが、会話の魅力でもあります。 ただ、事前に自分自身の言葉がちゃんとあったほうが、他人との会話を楽しむことができるのも本当です。 まずは自分だけの言葉をつくる。 そしてその言葉を、他人との会話で取りだせるようにする。それが「自分だけのしゃべり」につながるはずです。 文/三宅香帆 写真/Shutterstock.
---------- 三宅香帆(みやけ かほ) 1994年生まれ。高知県出身。京都大学大学院人間・環境学研究科博士前期課程修了。大学院時代の専門は萬葉集。大学院在学中に書籍執筆を開始。現在は作家・書評家として活動中。著書に『人生を狂わす名著50』(ライツ社)、『文芸オタクの私が教える バズる文章教室』(サンクチュアリ出版)、『副作用あります!? 人生おたすけ処方本』(幻冬舎)、『妄想とツッコミでよむ万葉集』(大和書房)、『(読んだふりしたけど)ぶっちゃけよく分からん、あの名作小説を面白く読む方法』『女の子の謎を解く』(笠間書院)、『それを読むたび思い出す』(青土社)。ウェブメディアなどへの出演・連載多数。 ----------
三宅香帆