現代美術家AKI INOMATAが「風の谷のナウシカ」に学ぶ生物多様性の意味
里中満智子や夢眠ねむ、荘子itも選書に参加
INOMATAさんのほかに、コミック・ダイバースにエッセーを寄せた顔ぶれと、選んだマンガは以下の通りです。 ▽里中満智子(日本漫画家協会理事長) 手塚治虫「とんから谷物語」、うすくらふみ・今泉忠明「絶滅動物物語」 ▽夢眠ねむ(夢眠書店店主) 杉浦茂「おもしろブック版 猿飛佐助」 ▽田口康大(教育学者) 田中相「地上はポケットの中の庭」 ▽荘子it(ラッパー) 冨樫義博「HUNTER×HUNTER」 ▽越智康貴(フローリスト) 秋乃茉莉「Petshop of Horrors」 ▽武田砂鉄(ライター) 谷口ジロー「谷口ジローコレクション ふらり。」 ▽荻原貴男(REBEL BOOKS店主) 早良朋「へんなものみっけ!」 ▽辻山良雄(Title店主) 谷口ジロー「歩くひと 完全版」 ▽山本美希(マンガ作家/研究者) 西村ツチカ「北極百貨店のコンシェルジュさん」 ▽金城小百合(マンガ編集者) 清水玲子「22XX」 ▽東梅貞義(WWFジャパン事務局長) 矢口高雄「釣りキチ三平」、うめざわしゅん「ダーウィン事変」 冊子版はほぼ“完売”第2弾も検討中 特設サイトに多くの反響が寄せられたため、WWFジャパンは8月末、同名の冊子版(B5判、48ページ)を1000部発行し、無料配布しました。図書館などの公共施設や書店などから要望が寄せられ、3か月間でほぼ“完売”するほどの人気を集めました。 コミック・ダイバースのウェブ・アンケートには、「子どもの頃に読んでいた本やマンガが、実は生物多様性等の社会問題を表現した内容だったかもしれないと考えさせられた」「マンガは実感を伴わない現状を想像しやすいツールで、紹介された作品も興味深いものが多かった」といった感想が数多く寄せられているそうです。 WWFジャパンは来年6月までに、コミック・ダイバースの第2弾をリリースすることを検討中です。WWFジャパン事務局広報担当の増本香織さんは「生物多様性の危機を自分ごととして捉えるためにも、日常の中で生物多様性について楽しくわかりやすく触れる機会を増やせたらと思います。第2弾は、マンガ作品をきっかけに、生物多様性について、対話を促す双方向性のある内容にしていきたいです」と語っています。 (読売新聞メディア局 市原尚士)