イエレン米財務長官、円安とウォン安への懸念に留意-初の日米韓会談
これに先立ち、日韓財務相は最近の自国通貨安に「深刻な懸念」を表明し、急激な変動の際にはそれに対処するため、適切な措置を取ると警告していた。
協調介入への思惑も
市場では実弾介入がいつでも起こり得る可能性と、日韓が協調して自国通貨買い介入に動く可能性を指摘する声がある。18日の東京外国為替市場の円相場は1ドル=154円32銭(8時53分時点)と前日比0.1%上昇。17日の海外時間では日米韓財務相会合の声明を受けて154円16銭まで円が買われていた。
りそなホールディングス市場企画部の井口慶一シニアストラテジストは、日米韓財務相会合を受けて「介入について米国の了承が得られたということで、いよいよ実弾介入がいつあってもおかしくないフェーズに至った」との見方を示した。
井口氏は、これまで単独での介入が想定されていたとした上で、「これで協調介入があり得るという思惑が広がっている」と指摘。日韓がタイミングを合わせて自国通貨買い・ドル売り介入を実施する可能性を想定した。G20会合で日韓の姿勢が自国通貨安に苦しむ新興国にも広がっていくと、「ドル高のスピードが少し弱まっていく可能性はある」と述べた。
原題:Yellen Acknowledges Japan, S. Korea Worries Over Yen, Won (1)(抜粋)
--取材協力:Eunkyung Seo、占部絵美、下土井京子、関根裕之.
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Yoshiaki Nohara, Viktoria Dendrinou, Daisuke Sakai