グランプリ出場かけて激戦必至! 前回覇者・佐藤水菜は「確実に1着取れる仕掛けをしてくる」/競輪祭・高木真備の展望
今年最後のGI「競輪祭」と「第2回競輪祭女子王座戦」がいよいよ目前に迫ってきました。グランプリ出場を懸けた熱きバトルを元ガールズケイリン選手の高木真備さんに展望してもらいます。
■周りの選手の着順を見て賞金を計算することも… ーーまもなく競輪祭が始まりますね。まずはガールズの「女子王座戦」についてうかがいたいのですが、その前に現在の状況を一度整理しましょう。グランプリの権利を持っているのはGIを制した児玉碧衣選手、石井貴子(千葉)選手。そして坂口楓華選手、尾崎睦選手、尾方真生選手は賞金での出場が有力です。残り2枠を賞金で争っているのは石井寛子選手、奥井迪選手、そして条件は厳しいですが吉川美穂選手、小林莉子選手も可能性は残っています。その他の選手は獲るしかない状況といえるでしょう。 本当に今年も熾烈ですね。見ている方はすごくワクワクするのですが、走る方は大変だろうなぁと…。 ーー最後の大一番に臨む11月の心境というのはどういったものでしょうか。 グランプリ出場がほぼ決まっている、まさにボーダー上、獲るしかない状況、のいずれも経験があります。出場がほぼ決まっている時は、もちろん勝ちたいし1着を取りたい、取らなきゃっていう気持ちではあるのですが、モチベーションを保つのが難しかったです。ボーダー上は…。一番イヤですね(苦笑)。とにかく一戦も落とせない、ひとつでも良い着を取らなきゃいけないという状況なので。あと、これは人によってですが、周りの選手の着順を見て賞金を計算することもあります。“〇〇さんが決勝で〇着までに入って、〇〇さんが〇着以下なら逆転する”とか。獲るしかない状況というのは、開き直って思い切っていけるので、気持ちの面では一番戦いやすいのかなって思います。
ーー真備さんは現役時代グランプリに4回出場(17、18、20、21年)していますが、2019年は出場を逃してしまいました。 獲るしかない状況というのが19年だったのですが結局その年は出場できませんでした。出られない年があったことによって、改めてグランプリに出場することのすごさに気付くことができたし、「来年は絶対に出たい」とグランプリへの思いがもう一段階上がった気がします。翌年から意識が大きく変わったのは間違いないので、21年に優勝できたのは、この出場できなかった経験があったからだとハッキリ言えます。