グランプリ出場かけて激戦必至! 前回覇者・佐藤水菜は「確実に1着取れる仕掛けをしてくる」/競輪祭・高木真備の展望
佐藤水菜は確実に1着が取れる仕掛けをしてくるのでは?
ーーいま賞金ボーダー上にいるのは、まさに出場できず悔しい思いをした経験を持つ選手ばかりです。 全員を応援したい気持ちなのですが…。多くてもその中から2人、権利を持っていない佐藤水菜選手や太田りゆ選手、梅川風子選手などが優勝すると、その中から1人になりますね…。 ーー今、名前が挙がった3人はまさに獲るしかない状況ですが、3人とも優勝候補に挙げられています。中でも注目はやはり佐藤選手でしょうか。 そうですね。去年のグランプリ覇者ですし、今年もオールスターを優勝していて、「今年も絶対にグランプリに出る」と譲れない気持ちがあると思います。去年(の女子王座決勝)はすでに権利を持っていたので、長い距離を踏んでいましたが、今年は2着ではダメなので、確実に1着が取れる仕掛けをしてくるのではないでしょうか。
去年、涙の準優勝だった松井宏佑がリベンジなるか
ーーでは続いて男子の「競輪祭」についてお話を聞かせてください。 競輪祭といえば毎年、ボーダー上の選手に注目が集まりますよね。あと、競輪祭で初めてGIタイトルを獲得したという選手も多くいるイメージです。 ーー確かに19年の松浦悠士選手、20年の郡司浩平選手、21年は吉田拓矢選手、22年は新山響平選手と4年連続で、競輪祭で新たなタイトルホルダーが生まれました。 ドームだからなのか、先行選手が駆けると“カカって”押し切る場面をよく見る気がします。普段、ラインの先頭で頑張っている積極的な選手が、ここでチャンスをモノにして一気にタイトル獲得、というシーンも見てみたいなとも思います。あと去年は涙の準優勝だった松井宏佑選手がリベンジを果たしてGI初制覇、というのもあるかもしれませんね。
ーー特に注目している選手はいますか。 今年は静岡でグランプリが行われるので、地元の深谷知広選手は本当に頑張ってほしいと思っています。深谷選手は南関のために戦ってラインから優勝者を出したり、ヨコの技術も磨いて若い選手を援護したりと南関を盛り上げてきた選手なので。権利を持っている郡司選手や北井佑季選手は、1人でも多くの南関の仲間とグランプリを走りたいと思っているはずですし、競輪祭で深谷選手と連係する場合は恩返しの意味も込めて思い切ったレースをするかもしれません。そうなれば深谷選手のチャンスは広がるのかなって思います。