伊勢神宮の「干支守」 箱詰め作業が最盛期 躍進する姿を表現
三重県伊勢市の伊勢神宮で授与される「干支守(えとまもり)」の箱詰め作業が最盛期を迎えている。来年のえと「巳(み)」にちなんだ一刀彫の「乙巳(きのとみ)」とお守りのセットだ。 同市宇治館町の神宮司庁領布部第二奉製所では、職員が彫り上がった乙巳を丁寧に紙に包み、お守りと一緒にモミ材の箱に収めていく。さらに箱を白い紙でくるみ、仕上げに麻ひもをかければ完成だ。 一刀彫「乙巳」のデザインは愛知県岡崎市の彫刻家、山下清さん(70)が担当。それをもとに神宮林のクス材を使って地元の彫刻家16人が彫り上げている。11月末までに製作を終えて納品。山下さんは今回のデザインについて「新春の朝日の中、地中から生まれ出て、生命力あふれ力強く躍進する姿を表現した」と話す。 長さ13・9センチ、高さ9・1センチの特製干支(1万円)を1068体、それより少し小さい一般干支(3000円)を2万1700体用意。12月1日から外宮、内宮の神楽殿などで授与される。【大竹禎之】