夏にご用心…「痛風」増えるシーズン到来 女性も要注意 プリン体少ない食べ物&お酒は?
■夏に多い痛風 “暑い”となぜ痛風になるの? 原因は…
夏は尿酸値が上がり、痛風を発症する人が多いといわれています。大山先生のクリニックでは6月から8月に痛みの発作を起こす患者が、他の時期より1.5倍も多かったそうです。 その理由の1つが「お酒の飲み過ぎ」です。暑いと、いつもより多く飲んでしまう人もいるかもしれません。ビールなどに含まれるプリン体や、アルコール自体にも尿酸値を上げる働きがあるので、お酒の飲み過ぎには注意が必要です。 また、お酒好きでなくても、夏に痛風が増える理由がもう1つあります。夏場は誰でも汗をかくものですが、それで起きる「脱水」には、注意が必要です。血液の濃度が濃くなり尿酸値も上がりやすくなってしまうそうです。
■意外! おいしいアレはプリン体が少ない… ではお酒は?
尿酸値が高くなり過ぎないよう、プリン体の摂り過ぎには注意したいものです。そこで“プリン体が少ない食べ物”について知っておきましょう。 魚介類の車エビ、イワシ、イクラ、マグロ、イカ、サーモンの中で、100グラムあたりのプリン体が一番「多い」のは「イワシ」です。100グラムあたり210.4ミリグラム含まれています。 魚卵である「イクラ」はプリン体が多いイメージがありますが、実はこの中では一番少なく、100グラムあたり3.7ミリグラムです。ちなみに、同じ魚卵でも「タラコ」は100グラムあたり120.7ミリグラム含まれているそうです。
では、お酒のプリン体はどうでしょうか。ビール、焼酎、ウイスキー、ワイン、それぞれ適量として、プリン体が一番「少ない」のは「焼酎」です。なんと2分の1合強でプリン体ゼロ。一番多いのはビールで、中ジョッキ1杯に44.3mg含まれています。 ただ、焼酎や、プリン体ゼロの発泡酒などであっても、アルコール自体に尿酸値を上げる働きがあるので、お酒の飲み過ぎはだめです。休肝日も作りましょう。
■飲食だけではない! 尿酸値を上げる“意外な落とし穴”
痛風には“意外な落とし穴”があります。 その一つは、“運動せず”にスポーツドリンクを飲むことです。スポーツドリンクに含まれる「果糖」は、体内で代謝される際に尿酸が作られます。甘い缶コーヒーもよくないそうです。 また、筋トレのような激しい無酸素運動も、尿酸値を上げるので要注意です。激しい運動など大量のエネルギーが使われる時に、エネルギーの燃えかすとして尿酸の大本であるプリン体が増えてしまうといいます。 そのため、家族に痛風の人がいる場合や、尿酸値が高めな人は、ラジオ体操やウオーキングなど筋肉への負荷が軽い運動がおすすめだそうです。 ◇ 患者の95%が男性といわれる痛風ですが、家族に痛風患者がいる人は、女性でも特に注意が必要です。脱水やアルコールの摂取量と共に、今年の夏は尿酸値にも気をつけたいものです。 (2023年7月4日午後4時半ごろ放送 news every. 「知りたいッ!」より)