勝てばW杯が決まり負ければ3位転落の豪州戦に若手抜擢は必要か…森保監督が可能性を示唆
5日間の合宿で大きな刺激を受けたMF鈴木唯人(20、清水エスパルス)が、J1リーグで開幕から2試合連続ゴールをマーク。トレーニングパートナーに抜擢されたDFチェイス・アンリ(17、福島・尚志高3年)とともに、千葉県内で強化合宿を行っている、2024年のパリ五輪世代となるU-21日本代表候補に名を連ねた。 先週末のリーグ戦で負ったけがで辞退したものの、DF西尾隆矢(20、セレッソ大阪)も1月の代表合宿経由でU-21代表候補入りしている。成功体験があるだけにスタッフ内で議論の対象になっているが、今回ばかりは事情が違うのではないか。 今秋に中東カタールで開催されるワールドカップ出場をかけたアジア最終予選は、グループAではイラン、韓国両代表がすでに突破を決めた。対照的にグループBはサウジアラビア、日本、オーストラリアが2枚の切符を争う大混戦となっている。 序盤で1勝2敗と出遅れた日本は5連勝と巻き返し、首位のサウジアラビアに勝ち点1差の2位に肉迫した。3位のオーストラリアとは勝ち点3差だが、得失点差で大きく後塵を拝しているため、24日の直接対決で負けた瞬間に順位は入れ替わる。 同時に自力での自動出場権獲得も消滅。ベトナムとの最終戦に勝利した上で、サウジアラビアとオーストラリアの直接対決の結果を待たなければいけない。もし3位で終えればアジアプレーオフ、南米5位との大陸間プレーオフといばらの道が待ち受ける。 天国と地獄を隔てる一戦を前にして、主軸に離脱者が相次いでいる。 ヨーロッパ組では右ふくらはぎ痛で中国、サウジアラビアに連勝した先のシリーズを欠場した冨安が、今度は左ふくらはぎを痛めて再離脱。復帰のめどが立っていない状況で、FW古橋亨梧(27、セルティック)も長期欠場が続いている。 国内組では大迫と長友が、先週末のリーグ戦でともにベンチにも入らなかった。2日の横浜F・マリノス戦で足を負傷した大迫に関して、森保監督は「絶対にプレーできない、という状況ではないと思う」と前置きした上でこう言及した。 「クラブ側とコミュニケーションを取って確認しながら、本人のコンディションを見極めて招集につなげていきたいと考えています」