ボクシング界に超新星現る…狙っていた世界最短KO記録は”幻”に終わるも鈴木稔弘が25秒の衝撃TKOデビュー!
「まだプロの実感はない。これからは強い相手とやって技術戦でプロというものを味わってみたい。プロとしての理想は倒すこと。正直なボクシングをしてしまうので、倒すか、倒されるかになってしまうかもしれないんですけどね。負けてもいいんです。挑戦もせずに負けないよりも挑戦して負けを知ることで、課題を修正して強くなっていけばいい。まずは2年以内に日本、東洋、WBOアジアのどれか地域タイトルを取りたい」 現在、藤原トレーナーの紹介で、株式会社「イワサ・アンド・エムズ」の正社員として働いている。五輪の水泳会場の施工実績もある建築関係の会社で鈴木は現場にも出る。 社長の理解があり、練習時間への配慮をしてもらっていて「チャンピオンになることで会社に恩返しをしたい」との思いもある。 チャンピオンとは、もちろん世界だ。 だが、兄弟で世界王者を狙う?のステレオタイプの質問を投げかけると鈴木は笑って、こう正直な一発を返してきた。 「兄貴は、僕にとってよき理解者ですが、一緒に世界王者になろうというような話をしたことはないんですよね。でも、その気持ち、実は兄貴のほうがあるかも」 今後はスーパーフェザー級を主戦場にしていきたい考え。簡単に世界戦を組める階級ではないが、ライト級でベルトが取れず日本タイトル2階級制覇に失敗した兄と共に夢を追い求める。ボクシングの醍醐味であるKOシーンを見たければ、この新星の試合をチェックした方がいいのかもしれない。 (文責・本郷陽一/論スポ、スポーツタイムズ通信社)