県議全員が泊まれる会館廃止へ 築60年で老朽化 修繕なら1億円超
定例会の会期中などに議員が宿泊できる長野県議会の議員会館(長野市)が廃止される見通しとなった。築60年で老朽化が進んだことが理由だ。存廃などを検討してきた各会派代表らからなる検討会議のメンバーが28日、山岸喜昭議長に対し、廃止する方針を示した。 議員会館は1964年に県庁の北側に建てられた。地下1階、地上3階で、広さは延べ約2千平方メートル。 ■部屋の広さは6畳一間 県議会事務局によると、全国に議員会館があるのは長野を含め6県。県土の広い長野では、全ての県議57人に6畳一間の部屋が割り当てられており、議会が始まると議員の半数ほどが利用しているという。 老朽化した議員会館のあり方を巡っては、各会派代表が今年7月から検討を重ねてきた。継続して使うには概算で1億6千万円ほどの修繕費用が必要になるという。 検討の結果、議員会館は廃止し、県議には代わりに周辺のホテルを利用してもらう案でまとまった。その際の宿泊料は公費負担になる。廃止の方針を受け、山岸議長は「重く受け止める」と述べた。この日開会した11月定例会中の議会運営委員会で正式決定する。
朝日新聞社