11月の中国製造業PMIが50.3%に上昇、拡大ペースが加速
【東方新報】中国国家統計局は11月30日、11月の中国製造業購買担当者指数(PMI)が景気拡張基準を上回り、50.3%に達したと発表した。拡大ペースがさらに加速し、PMIは3か月連続で上昇、2か月連続で拡張領域に留まっている。PMIはマクロ経済の動向を観察する上で重要な指標とされている。 国家統計局サービス業調査センターの高級統計官である趙慶河氏によると、11月は製造業の供給と需要の両面で回復が見られた。生産指数と新規受注指数はそれぞれ52.4%と50.8%を記録し、前月比でそれぞれ0.4ポイント、0.8ポイント上昇した。特に新規受注指数は今年5月以来初めて拡張領域に達した。 業種別では、一般機械設備や自動車産業が好調で、生産指数と新規受注指数がいずれも54.0%以上に達し、供給と需要が急速に拡大していることが示された。製造業の生産と市場需要の改善により、企業の調達活動も加速し、調達量指数は51.0%で拡張領域に入った。 11月、大企業のPMIは50.9%で、前月比0.6ポイント低下したものの、引き続き拡張基準を上回る状態を維持。一方、中小企業のPMIはそれぞれ50.0%と49.1%で、前月比で0.6ポイントと1.6ポイントの上昇を記録し、景気の改善傾向を示している。 また、特定の重点業種ではPMIが安定的に上昇。例えば、ハイテク製造業と消費財産業のPMIはそれぞれ51.2%と50.8%で、前月比で1.1ポイント、1.3ポイント上昇した。さらに、製造業の生産と経営活動の予測指数は2か月連続で回復し、54.7%となった。これにより、多くの製造業企業が今後の市場に対して楽観的な見方をしていることが分かる。 中国物流情報センターの専門家である文韜(Wen Tao)氏は、11月の中国経済は引き続きポジティブな変化を蓄積しており、回復基調が一層明確になっていると述べた。中でも注目すべき変化は新規受注指数の大幅な上昇であり、50パーセントを超える水準に戻ったことだ。4つの主要産業タイプのうち、装備製造業の新規受注指数は安定した好調な水準を維持し、他の3大産業や大小の企業の新規受注指数もすべて前月より上昇した。これにより、市場需要の改善が広範囲に及んでいることが反映され、経済回復の原動力がさらに強化されている。(c)東方新報/AFPBB News ※「東方新報」は、1995年に日本で創刊された中国語の新聞です。