世界GP王者・原田哲也のバイクトーク Vol.114「佐々木歩夢くんへの妨害走行はカピロッシよりも悪質。でもね……」
歩夢くんのことだけ言うのはズルいので(笑)正直に自分のことを話しておくと、ロリスにチャンピオンを奪われた’98年は僕にも問題がありました。第11戦イモラでは、若くて勢いのあるバレンティーノ・ロッシを勝たせたくないばかりに予選で無理にタイムを出して転倒。足を骨折して、決勝は10位が精一杯でした。 第13戦オーストラリアGPでも、あとコンマ1秒だけパーシャルを短くしておけば、エンジンが焼き付いてリタイヤすることはなかった。シーズンを通してそういうミスがいくつもあったから最終戦までロリスとのチャンピオン争いがもつれ、それが結果的にあのクラッシュを招き、タイトルを逃したんです。ロリス2勝、僕が5勝のシーズンでした。 TEXT: Go TAKAHASHI PHOTO: Husqvarna ※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。