「革新的な試みだ」初導入された選手村の託児所を豪州の水球選手が高評価「娘がパリにいることがすべて」【パリ五輪】
現在開催中のパリ五輪では、史上初の試みとして選手村に託児所が設置され話題となっている。この取り組みは、米国代表として五輪陸上競技同国最多のメダルを獲得した、アリソン・フェリックスが中心となり進められ実現した。 【画像】エアコンなしの質素なデザイン? パリ五輪選手村の全容をチェック 自身も母親であり、五輪に4度出場するなど国際舞台の第一線で長く活躍したフェリックスが、女性アスリートの競技と育児、両面を支援する目的で必要性を訴えプロジェクトを推進。今回の五輪では選手村の非居住地域に、託児所が設置されることとなった 大会も終盤を迎え、現地メディアでは託児所を実際に活用したとされる、選手の反応なども伝えられている。仏ニュースサイト『Franceinfo』では、現地時間8月7日に今回の取り組みについての特集記事を配信。同メディアは、「今回より、幼い子供と一緒に過ごしたい選手は、オリンピック選手村で過ごすことができるようになった。これは、アメリカのアスリート、アリソン・フェリックスの功績もあり、大いに歓迎される革新的な試みである」と綴っている。 また、「フェリックスは、(大会中も)子どもとの関係を完全に断ち切りたくない親のために、IOCと協力して専用のスペースを設け、このプロジェクトは成功した」と評しており、水球競技のオーストラリア代表、キーシャ・ゴファーズのコメントを掲載。「出産後にスポーツに復帰し始めたとき、娘と一緒にいることを誓っていた。それは私にとって非常に重要なことであり、今回設置されたファミリースペースによりそれが可能となった」「ファミリーエリアは素晴らしい取り組み。娘がパリにいることは、私にとってすべて」などと語っていたという。 さらにトピックでは、「五輪で最も多くのメダルを獲得した女子アスリートは、すでにさらなる先を見据えている」と記されており、フェリックスの今後の展望にも触れている。次回の大会ではさらに幅広い年齢の子供を預けられる施設にすると青写真を描いているとして、同メディアは「アリソン・フェリックスは、キャリアの中でタイムを破ることに慣れていたため、この託児所の拡大に対する障害を4年以内に取り除くことは間違いないだろう」と見通している。 人々の豊かな未来へ向け、さまざまな取り組みが行われている今回のパリ五輪。女性アスリートのサポート面においても、ターニングポイントとなる大会として後世まで語り継がれることになるだろう。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]
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