JFEスチール、車用鋼板の製造履歴をAIで1コイルずつ把握
JFEスチールは18日、自動車用めっき鋼板の製造履歴を1コイルごとに把握・管理できるAI(人工知能)システムを開発したと発表した。製造後に不良品が見つかった場合などに、製造工程をさかのぼって自動的に原因を調べられる。不良品の発生率を低減し、自動車メーカーへの安定供給強化につなげる。 車用めっき鋼板の主力拠点となる西日本製鉄所福山地区(広島県福山市)に今月導入した。今後は同鋼板を手がける同製鉄所倉敷地区(岡山県倉敷市)、東日本製鉄所千葉地区(千葉市)への導入や、車用めっき鋼板以外の薄板や厚板など他鋼種への展開も検討する。 新システムは「J-astquad(ジャスト・クアッド)」と命名。製鋼から熱延、冷延、表面処理に至るまでの4工程のデータをひも付けし、製造履歴を追跡できる。各ラインに設置したセンサーから集めた操業や品質のデータをAIが解析。従来は人手に頼っていた不良発生原因の推定作業を自動化できる。