黒田監督は「1位でもおかしくなかった」 大躍進なのになぜ16票…投票で低評価の理由【見解】
【専門家の目|栗原勇蔵】町田を3位に躍進させた黒田監督に票が集まらず
12月10日に行われたJリーグアウォーズで最優秀監督賞が発表され、サンフレッチェ広島のミヒャエル・スキッベ監督が受賞した。選手、監督による投票結果も発表されたが、FC町田ゼルビアの黒田剛監督に票が集まらなかった原因を、元日本代表DF栗原勇蔵氏が分析した。(取材・構成=FOOTBALL ZONE編集部) 【一覧リスト】大躍進なのになぜ100票差も…J1最優秀監督賞の投票ランキング ◇ ◇ ◇ 投票結果はスキッベ監督が121票、リーグ優勝したヴィッセル神戸の吉田孝行監督が61票、東京ヴェルディの城福浩監督が44票、アルビレックス新潟の松橋力蔵監督が29票と続いている。そして黒田監督に5位となる16票が集まった。 町田は今季、J2から初昇格1年目ながら3位と大躍進。栗原氏は「昇格組で3位を取れたら、下手したら黒田監督が1位になってもおかしくはなかったと思うんですよね」と首を傾げた。そして自身の経験を元に理由を分析している。 「自分たちもそうですけど、常に全部の人を見ているわけではないので、自分たちと対戦したときの印象だったりとか、たまたまテレビで見た試合のときの印象とかなので、だいぶズレも出る。好き嫌いになってしまうと思うし、あとチームの戦力が高ければ高いほど、やって当たり前だと思われてしまいます」 監督の手腕というものがはっきりと数字として現れないサッカーという競技において、投票結果はどうしても「印象によるところが大きい」という。そして、「戦術的な時代になってきて、町田はちょっとひと昔前のサッカーをやっている印象なので、それを受け付けないというところもあると思う」とも語る。 さらに黒田監督は今季、物議を醸す発言でも話題となった。そこは監督の手腕とは関係のない部分だが、「嫌われもんじゃないですけど、ああいう感じの人に入れたくないという人間的なところもちょっとあるんじゃないかな」と栗原氏は分析。「ちょっとその辺は曖昧なところはありますよね」と総括した。
FOOTBALL ZONE編集部