「月刊ムー」はミステリーを捏造しているの? 発行元ワン・パブリッシングに聞いた【会社のギモン】
【会社のギモン】 UFOに雪男、ネッシーにノストラダムスの大予言など、創刊から45年にわたりオカルト雑誌としての地位を築き上げてきた月刊「ムー」。 【写真】ポッカレモンの“ポッカ”って何の意味? メーカーに聞いた 独自の仮説や異説を大胆に盛り込み、世相の裏面に至る幻惑的な編集内容となっているが、ことさら陰謀論をあおるようなことはしない。その信ぴょう性はどうやって高めているのか? 「突拍子もない話だからこそ、いつどこでだれがそんな体験、発言をしているかの基本情報を押さえています。ムーの記事は嘘ばかりだ! といわれますが、ゼロから捏造していることはなく、なにかしら発信源があるんです。例えば、『1981年生まれの日本人が世界を救う』という予言を記事にしていますが、これは有名な予言者に直接話を聞いた人の証言がもとになっています。そういった事実ベースの情報から、独自の見解、仮説に展開するのが雑誌編集の見せどころです」(発行元のワン・パブリッシング担当者) 記事の取材テーマはどうやって決まるのか? 「UFOやUMA(未確認動物)の出現があればもちろん記事にしますが、そんな奇現象は都合よく発生してくれませんので、時事ネタの企画も多いですね。アメリカ大統領選挙があれば『次期大統領はUFO情報を開示するのか?』が企画になり、呪術や陰陽師がはやっているので『安倍晴明=術法ノ者』を特集するといった具合です」(前出の担当者) ここ1年で人気のあった記事は「2025年日本壊滅大予言」(8月号)だったそう。予知夢マンガを発端に、予言・予知・スピリチュアル・陰謀論などないまぜで「2025年になにかある」という話題で注目されたのだ。終末論は人気の定番企画だ。 「過剰にあおらないように注意はしていますが、予言(予知)の記事はウケやすい。直近の未来について『怖いもの見たさ』の読者の存在があります」(前出の担当者) ムーを愛読する知的読者は「ムー民(むーみん)」と呼ばれ、唯一無二の記事を好む。