貸金庫の十数億円「投資などに使った」、貴金属は買い取り店で換金…三菱UFJ銀行40代の女性元行員
三菱UFJ銀行の40歳代の元行員女性が支店の貸金庫から時価十数億円の金品を盗み出した問題で、元行員が盗んだ貴金属を複数の買い取り店や質店で売却していたことが捜査関係者への取材でわかった。警視庁は売却で得た金を投資などに充てていたとみて、窃盗容疑で捜査している。 【写真】事件を受けて開いた記者会見で、報道陣の前で頭を下げる半沢淳一頭取
元行員は2020年4月~今年10月、貸金庫の管理を担当していた東京都練馬区の練馬支店(旧江古田支店含む)と世田谷区の玉川支店で貸金庫を無断で解錠し、顧客約60人分の資産を盗んだとされる。
三菱UFJ銀行によると、貸金庫を開けるには、支店が保管する「銀行鍵」と顧客が持つ「顧客鍵」の2本が必要だが、元行員は顧客鍵のスペアとして支店が用意していた「予備鍵」などを使って解錠していた。
一連の問題は顧客からの問い合わせで10月末に発覚。同行は11月14日、元行員を懲戒解雇とした。元行員は盗んだ金品について「投資などに使った」と説明しているという。
警視庁は同行から任意提出された関係資料を分析するとともに、元行員が盗んだ金品の処分先や売却で得た金の使途などについても調べを進める。