2年連続M-1審査員で物議かもした「海原ともこ」 関西人しか知らない“大御所扱い”のナゼ
■漫才不遇の時代でも賞レースで活躍 お笑い評論家のラリー遠田氏も、「海原やすよ ともこ」についてこう評価する。 「やすともが若手だった頃の1990年代中盤から後半の大阪若手お笑いシーンでは、どちらかというと漫才よりもコントを専門にする芸人が多く、漫才師は評価されづらいところがありました。しかし、彼女たちはそんな中でも一貫して漫才だけをやり続けて、大阪のお笑い賞レースで結果を出していました。一方で、明るく気さくなキャラクターを生かして大阪のテレビ番組でも活躍するようになり、関西圏では多くの人に親しまれる存在となっていきます。やすともが漫才師として精力的に活動していた若手芸人時代には、まだM-1も始まっておらず、漫才という文化がマイナーな地位にあったため、いまだに関西以外の地域の人には彼女たちの漫才師としての実績が十分には知られていないのではないでしょうか」 関西以外で2人の漫才を見られるのは全国放送の漫才特番「THE MANZAI マスターズ」くらいだろう。2人のしゃべくり漫才は特に女性の共感性が高いようで、12月8日放送の同特番に出演した際は「ネタにわかりみしかない、日常すぎる」「あるある過ぎてやばい」という声が相次ぎ、番組最高顧問のビートたけしも「今まで女のコンビでは(上沼恵美子と姉のコンビである)海原千里・万里が最高だと思っていたが、この人たちは完全に越した」とベタぼめしていた。ちなみに、たけしは2015年にも同特番で「今の女の人の漫才で一番うまい」と絶賛していた。 そんな海原ともこの夫は、80年代後半に一斉を風靡したジャニーズのアイドルグループ「男闘呼組」のメンバーだった前田耕陽だ。お互いバツイチだったが、2006年に再婚し、翌年第1子を、13年に第2子を設けた。きっかけは情報番組「なるトモ!」(読売テレビ)での共演。「番組やりながら見てたら、『面白いなあ、この人』って。で1回、『食事しませんか』という(流れになった)」と前田は語っている(YouTubeチャンネル「きん枝改メ 四代 桂小文枝」6月29日配信)。「(芸人でなく女優など)ナンボでも行けるはず、なんであの嫁なん?」との質問に対し、前田は「今までの人生で出会ったことのない人種だった」と理由を明かしていた。