北尾SBIHD会長、新生銀の公的資金返済計画「すでに頭の中に」
Miho Uranaka [東京 8日 ロイター] - SBIホールディングスの北尾吉孝会長兼社長は8日の決算会見で、傘下のSBI新生銀行が抱える約3300億円の公的資金の返済について、返済計画は「すでに頭の中に描かれている」と話し、速やかに返済していく考えを強調した。 北尾氏は残る公的資金を「1000億円単位で返済する必要がある」と言い、これが実現すれば、全額返済への説得力が増すと説明。同社は25年3月末までに返済の具体的仕組みを提案し、同年6月末までに合意する方針を示しているが、北尾氏は、そこまで待つつもりは「毛頭ない」とも語った。時期については明言するのを避けた。 1000億円返済した後はできる限り早く全額返済につなげるとし、返済計画は頭の中にはあるものの、「公言するのは早すぎるため、根回しをしてから話す」とした。 9月に台湾半導体の力晶積成電子製造(PSMC)との提携を解消した国内半導体製造計画についても触れ、より競争力のある協業相手を誘致していくという。 北尾氏はPSMCとの提携は解消したかったとした上で、「数億円しかお金を出してないから何の痛みもない。もっと良いところを連れてこようとして話を進行させている」と述べた。「候補が出てきている」と語り、できれば当初計画の宮城県で進める意向を示した。 ソフトバンクグループの孫正義会長と食事を共にしたことも明かし、「『世界6位、8位の企業になんで手を出すのよ』と言われ、その通りだと思った」と話した。