政治資金規正法再改正巡り江田氏と小泉氏が「神奈川対決」 公開方法で溝埋まらず 橋本行革引き合いに「異常」
政治資金規正法再改正の審議が衆院政治改革特別委員会で始まり、自民や野党案を巡り12日も論戦が繰り広げられた。立憲民主党の江田憲司氏(8区)と自民党の小泉進次郎氏(11区)との神奈川対決では「公開方法工夫支出」が問われた。「政策活動費の抜け道」(江田氏)と「プライバシー配慮策」(小泉氏)と主張の溝は埋まらず議論は平行線。江田氏は自民の河野洋平元総裁を参考人として同委に呼び企業・団体献金の是非を問うべきだと提案するなど攻め立てた。 自民の政治改革本部事務局長で同党案提出者として答弁に立った小泉氏はこの日、6時間に及ぶ審議で野党からの集中砲火を浴びた。とりわけ故橋本龍太郎氏が首相在任時に秘書官を務めた江田氏は「自民の手の内を知る立場」(自民関係者)で攻勢をかけた。 江田氏は「公開方法工夫支出」を巡り「自民は官房機密費という非公開支出を握っている。支出が必要というのならば機密費なりを充てて新たな財布を設けるのはおかしい」と切り込んだ。「どの党が与党になっても野党になっても等しい対応が可能になるように考えた」との小泉氏の答弁に対し、「その野党がそろって『そんな支出は不要だ』と一致して訴えている」と反論した。 企業・団体献金について江田氏は「橋本行革は政官業の癒着との戦いだった」と当時の交渉メモを振り返り「橋本首相から『企業団体献金がなければ事務所が運営できない。廃止は無理だ』と明かされた」などと説明。「小泉さんは『個人献金が善、企業・団体献金は悪との立場はとらない』と答弁するが、橋本発言一つとっても異常さは明らかだ」などと断じた。
神奈川新聞社