2024年12月の住宅ローン金利(フラット35、変動金利、10年固定)を予想! 金利の推移、今後の金利動向を確認しよう
2024年12月の住宅ローン金利動向を予想しよう。フラット35の金利は、前月より引き上げて1.920%と予想。2024年12月の金利を発表ずみの楽天銀行は、変動金利、10年固定金利ともに引き上げた。 住宅ローンの金利差0.1%で返済額はこんなに変わる!
住宅ローン金利の推移は?
まずは、2024年11月の住宅ローン金利動向をおさらいしておこう。 「変動金利(新規借入)」は、調査した主要14銀行のうち、3行(SBI新生銀行、ソニー銀行、楽天銀行)が引き上げ、9行が据え置きとした。 「10年固定金利(新規借入)」は、調査した主要13銀行のうち、12行が金利を引き上げ、SBI新生銀行のみ据え置きとした。 「35年固定金利(新規借入、フラット35を除く)」は、調査した主要7銀行のうち、6行が引き上げ、SBI新生銀行のみ据え置きとした。フラット35の金利は上昇で、1.840%となっている。 なお、2004年頃をピークに住宅ローン金利は下がり続けていたが、2024年10月に多くの銀行が基準金利の見直しを行ったことで、変動金利は上昇傾向となっている。 5年固定、10年固定、35年固定(全期間固定)については、足元では金利が上昇し始めているものの、長期的に見ればまだ低水準だ。
2024年12月のフラット35金利は、引き上げと予想
では、全期間固定の「フラット35」の金利見通しを確認しよう。実は、機関投資家に販売している「支援機構債券」(原価)の金利に、「上乗せ金利」(コスト)を足せば、翌月の金利が予測できる。 住宅金融支援機構が2024年11月20日に発表した「第211回貸付債権担保住宅金融支援機構債券」の金利を見ると、1.350%だった。上乗せ金利(コスト)は、最近の水準では0.510%~1.020%となっている。 以上を踏まえ、2024年12月の「フラット35金利」は、以下になると予想する。 ・フラット35:1.920%(前月比 +0.080%) (借入期間21~35年、頭金10%以上、団信あり) ・フラット20:1.420%(前月比 +0.080%) (借入期間15~20年) フラット35の金利は、過去最低水準 フラット35の金利は、2016年8月に0.900%の最低金利となったが、これには団体信用生命保険が含まれていない。当時の団体信用生命保険料である0.358%を金利として加算すると、当時の本当の金利は1.258%だった。 フラット35の金利は10年国債金利との連動性が高いといわれる。市場金利については、世界的な金利上昇により、日本の市場金利も上昇する可能性が指摘されており、当面は横ばいか、上昇していくと見られる。 なお、フラット35は、従来1%前後だった上乗せ金利を0.6%前後まで削っている。つまり0.4%以上割り引いているということだ。 また、2024年2月には商品改定があり、夫婦どちらかが40歳未満の若年夫婦世帯、または18歳未満の子ども(胎児や同居の孫も含む)を有する子育て世帯を対象に、金利の引き下げ幅を拡大している。 これで、民間銀行の全期間固定の住宅ローンと比較しても、遜色ない商品になっている。 フラット35は、審査基準がゆるく誰でも借りやすいというのが特徴だが、金利も低いとなると、全期間固定金利の中でも、有力な選択肢となる。 下図は、フラット35の直近17年間の金利推移を示したものだ(2017年9月までは団体信用生命保険料を含まない金利表示だったので、すべて団信保険料を含む金利に修正)。 現在のフラット35および全期間固定金利は、長期的に見れば過去最低水準にある。借り換えを考えている人は、低金利状態が続いているうちに検討してもいいだろう。