横浜DeNA牧秀悟はなぜ“ドラフト2位”指名だった?「よお2位で獲れたなぁ、あんなゴッツイの…」26年ぶり“日本一の主砲”がドラ1じゃなかったワケ
いまも記憶に残る大学時代の牧の「インパクト音」
そして、今も耳に残る「音」。牧秀悟選手のインパクト音だ。 松山・坊っちゃんスタジアムでの「学生ジャパン」の選考合宿。 日本じゅうの学生野球リーグから推薦された腕利きぞろいの中でも、バッティング練習でのインパクト音は、牧選手だけが、まったく別の音に聞こえていた。 無理やり擬音化すれば、「ガシャキーン!」。 インパクトの力感やスイングスピードだけじゃない。打球を弾き返した木製バットの太さとか、重量感とか、木の強さとか、そういうことまでこちらに伝わってくるような異次元の快音。 それは、いつまでも、ずっと聞いていたいような「サウンド」でもあった。 ……と、そんな文章を書いていた15日の「プレミア12」一次ラウンド・韓国戦で、牧秀悟、森下翔太のバットが強豪・韓国投手陣を粉砕した。 まず5回、二死から四死球3つで作ったチャンスに、師匠・牧秀悟が中前に逆転2点タイムリー。さらには7回、一番弟子の森下翔太がだめ押しとなる左中間2ランだ。プロ2年目にして侍ジャパンの4番に抜擢されて、大舞台で本領発揮の森下翔太も立派だが、この試合、勝ちを引っ張ってきたのは、逆転タイムリーの牧秀悟だ。 「さすが、ドラ1やなぁ……」 再び、この耳によみがえってきたあの甲子園でのため息。牧秀悟、もう「ドラ2」じゃない。日本じゅうのみんなが間違えるような、押しも押されもせぬ「ドラ1」級に、たゆまぬ精進と烈火の気迫で、見事にのし上がってみせた。
(「マスクの窓から野球を見れば」安倍昌彦 = 文)
【関連記事】
- 【写真で比較】「ほ、細い…」ガリガリだった松本第一高時代の牧→DeNAで“日本一の4番”になった97㎏の現在…プレミア12やWBCなど侍ジャパンで活躍する姿&あの「デスターシャ」連続写真もすべて見る
- 【あわせて読む】「普通にやったら負ける」DeNAを激変させた選手ミーティング…筒香嘉智が提案、牧秀悟が招集、あのベテランの発言で「ムードがガラッと変わった」
- 【こちらも読む】大谷翔平も“お気に入り”、牧秀悟24歳はなぜWBCでも“とにかく明るい”のか?「“プーさん”が認めたメンタル」「デスターシャのきっかけは…」
- 【秘話】牧秀悟(24歳)ってどんな人? 大谷翔平とすっかり仲良し、プロ2年で“年俸1億超え”…DeNA先輩・後輩が証言「牧の周りには必ず人が集まる」
- 【過去】“ずっとスタメンの男”牧秀悟(24歳)は侍ジャパンを世界一に導く? 恩師たちが語る“牧を外せない”理由「この子を育てられなかったら…」